熊本高専のKOSEN-ATネットワークが受賞
2023年12月24日、熊本高等専門学校のKOSEN-ATネットワークが、内閣総理大臣官邸で開催された「令和7年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」において、奨励賞を受賞しました。この賞は、バリアフリーやユニバーサルデザインの推進において顕著な成果を上げた個人または団体に与えられるものです。
KOSEN-ATネットワークを代表するのは、熊本高専の人間情報システム工学科に所属する清田公保教授です。このネットワークは、平成25年に熊本高専の「ヒューマン情報技術研究部」が主体となり設立され、福祉情報教育を推進することを目的としています。
当初、全国の高専の教職員を中心に構成されたKOSEN福祉情報教育ネットワークは、特別支援教育分野でのデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進し、ICT機器やアプリを用いた教育教材の開発に取り組んできました。この活動は、国立特別支援教育総合研究所との連携を含め、平成25年から27年にかけて進められました。
さらに、令和2年には、国立高専機構が推進する次世代技術者育成事業「GEAR5.0」や「COMPASS5.0」に参画し、地域の特別支援教育に活用可能な支援機器の開発を進めています。
特に、身体に障害を持つ子どもたちが使用するためのICT機器については、さまざまなアイデアが提案されています。例えば、肢体不自由のある児童がタブレットを操作できるように設計された「KMEスイッチインターフェース」は、教育現場での活用が期待されている製品の一つです。
清田教授は、受賞を受けて「持続可能な地域医療・福祉を支えるAT-HUB構想とAT技術者育成による共生社会の実現」をテーマに、今後も取り組みを進めると強調しました。このプロジェクトの特徴は、地域社会に密着した課題の解決を目指すことで、AI技術と他分野の融合を図り、Society5.0時代にふさわしい人材の育成を図ることにあります。
KOSEN-ATネットワークの活動の中核は、地域におけるバリアフリーの促進です。未来の技術を活用し、様々な支援機器の開発や教育方法の改善を進めることで、利用者が必要とするサービスを的確に提供することを目指しています。
熊本高専について
熊本高等専門学校は、2009年に設立され、熊本県八代市にキャンパスを持つ教育機関です。この学校は、昭和18年に設立された熊本無線電信講習所を前身とし、現代的な教育課程を持った高等教育機関です。現在、6学科と2専攻があり、特に ICT技術に重点を置いています。特に、熊本高専での教育は、地域社会における科学技術の発展と人材育成を使命としています。
さらに、令和6年度において大学・高専機能強化支援事業に選定され、高度情報専門人材の育成を図るため、今後の教育体制に変更が加えられる予定です。この変革により、学生たちはより深い情報技術の理解を得ることが期待されます。教育の内容や教授法は、時代のニーズに合わせて進化していくことでしょう。
今後もKOSEN-ATネットワークがどのような成果を上げていくのか、ますます注目が集まります。