医師向け相談サービス「Medii Eコンサル」の相談件数が1万件突破

医師向け相談サービス「Medii Eコンサル」が1万件の相談を突破

株式会社Mediiが運営する「Medii Eコンサル」は、医師向けの専門医相談サービスとして注目を集めています。最近、相談件数が1万件を超えたことが発表され、この成功は患者の診断や適切な治療を実現するための重要なステップとなっています。

医療の進化と医師の課題

近年、医療は急速に進化しており、新しい診断技術や治療法が次々に登場しています。しかし、これに伴い医師一人では全ての疾患に関する最新の情報を把握し続けることがますます難しくなっています。特に、希少疾患や難病はその複雑性ゆえに医師が直接経験することが少なく、適切な診断や治療方針を立てる際の大きな壁となっています。

日本国内には、約7,000種類以上の希少疾患が存在しており、それぞれの疾患は非常に稀です。それゆえ、一人の医師がキャリアの中で十分な症例に触れることができないのが現実です。新しい医薬品の承認も進んでおり、その利用法を正しく理解するための豊富な経験が求められます。これが、医師たちが直面する課題となっています。

Medii Eコンサルの役割

こうした現状を受けて、Mediiは「Medii Eコンサル」というサービスを提供しています。このサービスは、主治医がエキスパート専門医に匿名で相談できる仕組みを整え、互いに専門知識を活かし合うことで、難渋する症例への解決策を迅速に見つけられるよう取り組んでいます。

2020年に開始されたこのサービスは、全国の医療現場からの相談が累積1万件を超え、その99.9%が解決に至ったことを誇ります。相談後、91%の主治医が新たな気づきを得て、診断や治療方針に影響を受けたという結果も報告されています。これは、医師たちが専門的なアドバイスを受けることによって、患者に対する対応を改善できていることを示しています。

背景にある患者支援の思い

代表取締役の山田裕揮医師は、自身も難病を経験され、医療の限界を実感する中で、医師たちの支援がいかに重要かを理解しています。彼は、多くの患者が適切な治療を受けるために、地域や医療機関の偏りなくアクセスできる医療環境を提供するために、Mediiを設立しました。このパートナーシップにより、未知の疾患に苦しむ600万人以上の希少疾患患者の支援につながることを、彼は願っています。

社会に対する影響

「Medii Eコンサル」を通じて、主治医が専門家と連携して難症例を解決できる環境が整いつつあり、その結果として多くの患者が診断を受けられるようになっています。これは、医療アクセスの向上に寄与し、地域や専門医の偏在による格差を克服しようとする画期的な取り組みです。

今後の展望

今後も、Mediiはより多くのエキスパートと連携し、医療現場が遭遇する様々な課題に立ち向かっていく考えです。特に希少疾患や難病の治療においては、IT技術を活用し、医師や患者双方にとってメリットを感じられるサービスの改善に注力します。これにより、誰もが納得できる医療を受けられる社会の実現へと向かっていきます。