日本橋の働きやすい街
2024-11-18 14:04:41

日本橋の障がい者と共に歩む、誰もが働きやすい街づくりへの挑戦

日本橋で実現する、誰もが働きやすい街:障がい者と共に歩む取り組み



東京・日本橋。歴史と伝統が息づくこの街で、誰もが働きやすい環境づくりに向けた、画期的な取り組みが進められています。一般社団法人日本橋室町エリアマネジメントは、「人と街の好循環」をテーマに、視覚障がい者、聴覚障がい者、車椅子ユーザーなど、身体障がいを持つ方々と共に、職場環境調査ツアーや座談会を開催。企業の課題解決と、よりインクルーシブな社会の実現を目指しています。

職場環境調査ツアー:当事者の視点からの気づき



今年2月と3月に行われた職場環境調査ツアーでは、障がいのある方と健常者がペアになり、オフィスや街を一緒に歩きました。このツアーを通して、健常者にとっては気づきにくい、日常のバリアを発見。段差やエレベーターの不足、多機能トイレの使いにくさなど、具体的な問題点が浮き彫りになりました。

参加企業の人事・総務担当者もツアーに参加することで、障がいを持つ方の視点を理解し、オフィス環境の改善策を検討。実際に、ツアー参加企業では、今後1年半かけてオフィス改修を行う計画が進んでいます。

筑波技術大学の専門家による監修のもと、建築レベルから機器設置、社内啓発、業務改善にいたるまで、多角的な視点からの21もの改善アイデアが提案されました。特に、車椅子ユーザーも健常者も快適に利用できるユニバーサルなスロープの提案は、今後の街づくりにおける重要な指針となるでしょう。

座談会:企業と障がい者の相互理解



9月には、職場環境調査ツアーに参加した企業や、日本橋で働く障がい者、そして筑波技術大学の専門家が集まる座談会を開催。障がい者雇用や環境整備における課題や成功事例を共有し、活発な意見交換が行われました。

参加者からは、「障がい者にとって使いやすい環境は、健常者にとってもメリットがある」という気づきや、「相互理解こそが、誰もが働きやすい職場を作る鍵」という意見が多く聞かれました。この座談会をきっかけに、今後、同様の座談会を定期開催し、日本橋におけるD&I推進を更に加速させる計画です。

日本橋で働く障がい者の声:不便と快適、そして未来への期待



日本橋で働く車椅子ユーザーへのインタビューでは、街の不便さや快適さ、そしてツアーや座談会への感想が語られました。不便な点としては、小さな段差、エレベーターの不足、多機能トイレの使いにくさなどが挙げられました。一方で、企業の対応の良さや、困った時に周りの人が助けてくれる温かさにも触れ、日本橋のアクセシビリティの高さを感じさせます。

ツアーや座談会への感想として、「社外の意見を共有することで、社内の意識改革につながる」「他社の取り組みを参考にできる」といった肯定的な意見が多く聞かれました。そして、将来に向けては、当事者も参加した街づくり、公開可能な事例集の作成、誰もが働きやすい街を「日本橋標準」として次世代に繋げていくことへの期待が寄せられました。

専門家の声:筑波技術大学 梅本舞子准教授



筑波技術大学の梅本准教授は、この取り組みについて、「当事者と共に試行錯誤することで、真に働きやすい環境が生まれる」と指摘。制度や空間だけでなく、人々の意識改革が重要だと強調しました。

日本橋室町エリアマネジメントの目指す街づくり



日本橋室町エリアマネジメントは、「人と街の好循環」を掲げ、街の魅力向上と個人の自己実現を目指した活動を行っています。設立10周年を迎えた同団体は、今後も場と機会を提供することで、誰もが働きやすい街づくりに貢献していくことを表明しています。

この取り組みは、日本橋という街の活性化だけでなく、障がい者を含む多様な人々が共に生きる社会の実現に向けて、大きな一歩となるでしょう。


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会社情報

会社名
三井不動産株式会社
住所
東京都中央区日本橋室町2丁目1番1号
電話番号

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