CIOシェアリング協議会設立の背景
近年、企業におけるITの重要性はますます増してきています。それに伴い、IT投資も増加傾向にありますが、その成果が必ずしも表れないことが多いのが現実です。特に中堅企業においては、ITプロジェクトの成功率が低く、投資対効果が限られている状況が見られます。
多くの中堅企業は、社内におけるIT活用の体制について不安を抱えつつIT投資を行っており、必要なCIO(最高情報責任者)の確保が容易ではないという課題に直面しています。CIOを常時雇用することは、規模によっては非効率的であり、実際、売上100億から1000億円の企業ではCIO設置率が14%に留まっています。
一方で、IT企業自身も一般的にはユーザー企業の事業変革に関する提案が不足していたり、ITの実装・運用に重点を置くため、効果的なIT戦略の提供が阻害されている現状があります。
このような状況を受けて、「CIO系人材の知見や時間のシェア」という新たな考え方が生まれました。これにより、中堅企業はVERY有効な形でIT人材を活用でき、変動するIT投資額に合わせた体制の構築が可能となります。同時に高度なIT人材にとっても、多様な知見や経験を積むことで、新たなキャリアパスの選択肢が広がるという利点があります。
協議会の活動内容
新たに設立されたCIOシェアリング協議会は、以下のような活動を展開しています。
- - 講演会やセミナーの企画・運営
- - CIO人材のシェアのあり方に関する研究とその広報・啓発活動
- - IT投資や発注に関するノウハウを学べる勉強会の実施
- - 会員への診断や相談対応サービスの提供
これによりユーザー企業への支援を強化し、IT活用を推進していく意義深い活動を行っています。
会員区分と特典
CIOシェアリング協議会は、2019年10月から会員の受け入れを開始する予定です。会員区分は以下のようになっています。
1.
有料会員
- 正会員(法人):IT系企業やサービスを提供する企業が対象。年会費は10万円。
- 一般会員(個人):将来的にCIOを目指す個人が対象。年会費は5000円。
2.
無料会員
- 賛助会員(法人):行政機関などが対象。年会費なし。
- 特別会員(法人):専門家が対象。年会費なし。
- メルマガ会員(個人):年会費なし。
各会員には個別の特典があり、勉強会やセミナーへの無料参加や、ITノウハウの習得が可能です。
協議会の概要
CIOシェアリング協議会は東京都千代田区に本拠を置き、グローバル・パートナーズ・テクノロジー株式会社が発起人となっています。理事に名を連ねるのは、株式会社メルカリのCIOやディーディーエヌコンサルティングの役員など、業界の第一線で活躍する専門家たちです。
IT活用が企業成長のカギとなる現代、CIOシェアリング協議会の活動は中堅企業のIT投資を支える大きな力になると期待されています。今後の更なる発展から目が離せません。