視覚障がい者の両手を自由にするための新発想アイテム「ツエストポーチ」
視覚障がい者の生活を便利にする新たな道具が登場しました。その名も「ツエストポーチ」です。これは、目の見えない方々が日常生活で両手を自由に使えるように設計されたウエストポーチです。発明の背景には、白杖の使用時に生じる不便さの解消がありました。
視覚障がい者の実態とニーズ
視覚障がいの方々には、全く見えない全盲の方と、わずかに視力を残す弱視の方がいます。日本では視覚障がい者の約8割が弱視で、白杖を手にしながらも、スマホなどを操作する必要がある時が多いのです。このような時、両手を使いたいと思っても、白杖を持っていることで自由に動かすことができません。
この制約が、多くの視覚障がい者にとって日常生活でのストレスや障害となっています。その解決策として誕生したのが「ツエストポーチ」なのです。
「ツエストポーチ」の特徴
「ツエストポーチ」は、磁石を搭載したウエストポーチと専用のアタッチメントがセットになっています。白杖にこのアタッチメントを取り付けて、ウエストポーチの側面にある磁石に吸着させることで、両手を自由に使えるのです。
この磁石は強力なマグネットホックを使用しており、接触時にカチッと音を立ててくっつき、吸着されたまま回転も可能。これにより、使用者は立っている時も座っている時も白杖を保持できるのです。これまで悩みだった、白杖の置き場所に困ることもなくなります。
デザインと使いやすさ
「ツエストポーチ」は、シンプルで洗練されたデザインが特徴です。カラーはどんな服装にも合わせやすいベーシックな黒を採用。ポケットにはスマホやパスケースが入る大きさで、出し入れもしやすいように設計されています。また、暗闇で光る蓄光ファスナーや反射素材を使用しており、視覚障がい者だけでなく周囲の人々にも認識されやすい仕様です。
開発のきっかけ
開発のきっかけは、白杖メーカーの経営者との出会いでした。主婦でありながら、発明に情熱を注いでいた私は自身が松葉杖を使った経験から、視覚障がい者が抱える不便さを理解し、何かしらのサポートをしたいと思うようになりました。
まずは松葉杖のサポートエプロンを作り、その結果として『福祉機器コンテスト2023』で最優秀賞を受賞。これが自信となり、白杖利用者のための「ツエストポーチ」を開発することに至ったのです。
クラウドファンディングへの挑戦
今後、2025年夏にはクラウドファンディングを通じて「ツエストポーチ」の製品化を目指します。この商品が本当に役に立つのか、視覚障がい者にとって必要とされるのか、未知の世界に挑むこととなります。しかし、私の経験とアイデアが人々の役に立てれば、それが何よりの喜びです。
まとめ
「ツエストポーチ」は、視覚障がい者の生活を少しでも便利にするための革新です。情報を適切に届けることで、より多くの人々に知ってもらい、良い影響を与えられればと思います。私たちの夢が現実となる日を信じながら、挑戦を続けていきます。
詳細は公式ウェブサイトやSNSにて確認できますので、ぜひチェックしてください。