日本リサイクルカーペット協会のイベントレポート
東京の千代田区に本拠を置く日本リサイクルカーペット協会が、2023年10月24日(木)に開催した初の工場見学と拡大幹事会の模様をお伝えします。このイベントは、カーペットリサイクルの推进を目的とし、大変意義深いものでした。
工場見学のハイライト
今回の工場見学には、約20名の加盟企業からの参加者が集まりました。見学先である高俊興業株式会社の「東京臨海エコ・プラント」では、タイルカーペットなどの様々な産業廃棄物が再利用されている現場を見学しました。参加者たちは、普段は見られない産業廃棄物の中間処理工程を通して、実際の作業方法やそのプロセスについて学びました。
特に興味深かったのは、高俊興業が持つ再資源化システムや、異なる廃棄物の処理方法です。参加者たちはその技術力に驚くとともに、積極的に質問を投げかける姿が見られました。こうした対話を通じて、資源回収の実情とその重要性についての理解が深まったことでしょう。
拡大幹事会の内容
工場見学の後には、拡大幹事会が行われました。会議の冒頭では、協会の会長である近藤忠稚氏がこれまでの活動の振り返りを行い、「設立から1年が経過し、加盟企業の皆様のご協力のおかげで、協会は着実に活動を形にしてきました。今後は、カーペットを扱う企業に声をかけ、リサイクルカーペットの価値連鎖に関わる企業全体で活動を進めていきたい」と述べました。
さらに、幹事会では認定制度に基づくグリーンチェックのスケジュールや、リファインパウダーの供給に関する議論も行われました。これにより、今後の具体的な施策につながっていくことが期待されています。
日本リサイクルカーペット協会の概要
この協会は、2023年11月1日の「カーペットの日」に設立されました。約90社が加盟しており、タイルカーペットのリサイクル活動は約20年前から開始されています。これまでに、協会に属する企業によって約600万㎡、すなわち30万トンものカーペットが循環利用されています。
現在では、毎年約500万㎡に相当するタイルカーペットが再利用され、日本のタイルカーペット市場における水平循環利用の約20%を占めています。これは、使用者、回収者、再生者、製造者の4者が協力して実施する仕組みのおかげであり、業界の枠を超えた協力が不可欠であることを示しています。
このような取り組みを通じて、日本リサイクルカーペット協会は、カーペットリサイクルの重要性を広め、その活動をさらに充実させていくことを目指しています。