歴史と食文化を融合させた料理宿「撚る屋」が倉敷美観地区にオープン

倉敷美観地区に誕生した新しい料理宿「撚る屋」

岡山県の倉敷美観地区に新たな旅の拠点、「撚る屋」が2024年11月14日（木）にオープンします。これは、株式会社Kirakuが手がけるプロジェクトで、築110年以上の伝統的建造物を改修した料理宿です。倉敷の豊かな文化や食体験を通じて、訪れる人々に地域の魅力を深く感じてもらうことを目的としています。

プロジェクトの背景

倉敷市は多くの観光客を引き寄せるエリアで、年間約461万人が訪れます。特に美観地区は、その独特の文化景観で知られており、多くの人々がその魅力に惹かれています。しかし、美観地区周辺には宿泊施設が少ないため、日帰りの観光客が多く、より深い体験を希望する人々のニーズに応える必要がありました。そこで、「撚る屋」が設立されたのです。

伝統建築の再生

「撚る屋」は、明治時代に造られた呉服屋の別邸で、その後80年余り旅館として愛されましたが、近年は未活用の状態が続いていました。この貴重な地域資源を再活用することで、観光業の活性化を目指し、地域創生の一助となることを目的としています。/

運営パートナーとして選ばれたのは、滋賀県に「福田屋」を持つ株式会社Naru Developments。この企業は、地域の食材を活かした宿泊施設の運営に実績があります。地域の特性を生かし、食体験を中心にしたプランを提供することで、宿泊者に地域とのつながりを感じてもらおうとしています。

空間デザインには、株式会社SIMPLICITYが携わり、現代日本の文化を感じさせるスタイリッシュな空間を実現しています。

「撚る屋」の魅力

「撚る屋」は、客室13室、ダイニング、地域に開かれたワインバーを併設しています。デザインのテーマは『火の座』で、人々や土地との深い結びつきを象徴しています。施設内では、伝統的な建物の特徴を生かしつつ、現代的な快適さを追求した空間が展開されています。

ダイニングの特徴

ダイニングでは、四季折々の新鮮な地元食材を用いた日本料理を提供します。倉敷の歴史に根ざした料理が、訪れる人々にとって特別な体験となるでしょう。江戸時代に栄えた水運を活かした物流拠点の歴史的背景もあり、観光客はこの地域の豊かな食文化に触れることができます。

客室の多様性

客室はスイートやジュニアスイート、メゾネット、スタンダードまで多岐にわたり、それぞれが異なる魅力を持っています。特にスイートルームは、広々としたリビングに高い天井、専用庭を望む半露天風呂が特徴で、優雅なひと時を楽しむことができます。特にメゾネットタイプの客室は、漆喰や煉瓦のデザインを取り入れており、風情ある宿泊体験を提供します。