WOGOがもたらす次世代設計支援エンジンの誕生
東京大学出身の技術系スタートアップ、株式会社WOGOが新たに発表した設計支援エンジンが製造や建築業界に大きな革新をもたらそうとしています。AIとアルゴリズムを融合させたこのエンジンは、特に「パラメトリックモデリング」という手法を利用し、設計プロセスを根本から変えることを目指しています。
パラメトリックモデリングとは
パラメトリックモデリングは、設計要素を定義されたパラメータとして設定し、その変更が自動的にデザイン全体に反映される手法です。従来の設計方法と比較し、このアプローチは限られた専門知識で操作できるため、多くのユーザーにとって魅力的です。これによって、デザイン作業がよりスムーズになり、時間の短縮や人的エラーの軽減が可能になります。
WOGOの設計支援エンジンは、製造業や建築業に特化しており、複雑なオペレーションを簡略化することで、設計者が手動で行っていた作業の多くを自動化します。これにより、現場の担当者は専門知識がなくても、瞬時にプロジェクトの設計と見積もりを行えます。
業界の課題を解決する
製造や建築業界は、長年にわたって人手不足や属人的な作業が課題となっていました。従来の設計では、設計者が一つ一つのモデルを手作業で構築しなければならず、膨大な時間と労力を要しました。WOGOの新しい技術を導入することで、こうしたプロセスを大幅に刷新し、従業員がより戦略的な業務に集中できる環境を実現します。
また、AIとの連携により、設計補助の機能も加わり、作業負担をさらに軽減することが期待されます。これにより、設計者は自らの創造性を発揮する機会を持つことができるのです。
ビジネスにおけるメリット
WOGOの設計支援エンジンは、受注機会損失を減少させるほか、リアルタイムでの在庫管理も実現しています。設計段階で必要な資材情報が在庫管理システムと共有され、過剰在庫や不足が発生しにくくなります。このシステムは発注プロセスの自動化を促進し、企業全体のコスト削減に貢献するでしょう。
実際に試験版を導入した企業では、リードタイムが20%短縮され、売上の向上にもつながったと報告されています。このように、WOGOの設計支援エンジンは、単なる設計ツールではなく、企業全体の業務プロセスを革新する可能性を秘めています。
WOGOのビジョン
株式会社WOGOの代表取締役、秦竟超氏は「我々は3D制作の民主化を目指し、さまざまなプロダクトを開発してきました。パラメトリックモデリングやAIを活用したこの新しいエンジンは、従来の業務を簡略化するだけでなく、新たな可能性を開くと確信しています」と述べています。
ここには、データドリブンな設計システムを通じて、産業の活性化に寄与する強い意志が感じられます。WOGOの今後の展開に大いに期待が寄せられています。
会社情報
株式会社WOGOは2021年に設立され、東京大学の情報理工学系出身のメンバーを中心に活動しています。3Dスキャン&編集アプリ『WIDAR』やAIキャラクターチャット『VPal』など、多岐にわたる技術提供を行い、業界のパートナーとしての役割を果たしています。