TwilioがSIGNAL 2025で発表した次世代顧客エンゲージメントプラットフォームとは?
TwilioがSIGNAL 2025で新たに発表した顧客エンゲージメントプラットフォーム
2025年5月15日、サンフランシスコで開催されたTwilioのユーザーカンファレンス「SIGNAL」で、新たな顧客エンゲージメントプラットフォームが発表されました。このプラットフォームは、AIやデータを駆使して顧客体験を革新することを目指しています。Twilioはすでに335,000以上のアクティブな顧客アカウントを持ち、1,000万人以上の開発者が関与しています。プラットフォームの主な特徴は、個別対応、セキュリティ、コンプライアンスの強化、そしてROIの向上という点にあります。
Twilioの新しいビジョン
CEOのコゼマ・シップチャンドラーは、「従来の顧客体験は終わりを迎えつつある」と語り、今後の企業は顧客との接点を持つために必要なインフラを整えることが重要だと述べました。具体的には、顧客とのコミュニケーション手段や、個々の顧客理解のためのデータが不可欠であるとしています。これを実現するためのプラットフォームの構築が進められており、特にCMaaS(Communications Platform as a Service)やCDP(Customer Data Platform)の機能が強化されています。
AIとデータ主導型プラットフォームの進化
近年、AIへの期待が高まる中、顧客はインテリジェントなシステムによる対応を求めています。多くの企業がAIを導入し始めているものの、データやシステムの連携がうまくいかず、顧客体験の向上が難しい現状があります。Twilioは、この複雑な環境において、顧客体験のすべての段階で機能する柔軟なプラットフォームを構築しています。
新しいプラットフォームは、音声、SMS、RCS、メールなど、多様なコミュニケーション手段に対応しており、それを通じて顧客エンゲージメントを高めることが可能です。さらに、信頼性の高い認証・ID管理や、自動化、予測分析の機能も搭載されています。
対話型AI機能の強化
Twilioは、全チャネルでの最先端対話型AI体験を提供し、企業が自社のニーズに応じて柔軟にAIを活用できる環境を整えています。最新の対話型AI機能「ConversationRelay」では、開発者が好みのLLMを活用して自然言語エージェントを簡単に構築することができます。これにより、人間のような会話が可能なエージェントを迅速に開発でき、顧客体験の向上に寄与します。
また、音声通話やテキストベースの会話を分析し、ビジネスインサイトへと変換する「Conversational Intelligence」機能も提供されます。これは、顧客体験の質や業務効率を飛躍的に向上させることが期待されます。
サステナビリティとコンプライアンス
Twilioは、顧客との信頼関係を築くために、位置情報に基づくデータ管理や、コンプライアンスに対応した新機能も発表しました。たとえば、EU向けに特化した地域別のデータ管理機能が搭載され、プライバシーに対するニーズにも応える姿勢を示しています。さらに、リッチ・コミュニケーション・サービスやWhatsAppビジネス通話の導入も進めており、より深い顧客エンゲージメントを実現するための基盤を構築しています。
Twilio Segmentの強化
Twilio Segmentも大幅にアップデートされました。新たに追加された機能により、企業はリアルタイムでのカスタマイズされた顧客体験を提供できるようになります。特に、イベントトリガー型のジャーニーにより、顧客のカート状態を動的に管理し、関連情報を統合することが可能です。また、Twilio SendGridやTwilio SMSとのシームレスな連携により、顧客体験の向上が図られています。
Twilio SIGNAL 2025の展望
SIGNAL 2025では、業界リーダーが集まり、顧客エンゲージメントの最前線に関する知識や経験を共有しました。サティア・ナデラ氏の参加もあり、マーケット動向についての貴重な洞察を得る機会ともなりました。
今後もTwilioは、顧客との関係性を向上させるための新しいプラットフォームや機能を提供し続ける予定です。企業はAIとデータを活用して、さらなる成長を目指すことが期待されています。また、顧客エンゲージメントの未来を築くための革新が続くでしょう。Twilioはこれからも、顧客体験を向上させ、信頼性を重視したサービスを提供し続ける予感がします。
会社情報
- 会社名
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Twilio Japan合同会社
- 住所
- 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-5リンクスクウェア新宿16F
- 電話番号
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