ベネッセの保育園でアートを楽しむ新たな研修プログラム
株式会社ベネッセスタイルケアは、首都圏を中心に68ヶ所で保育園を運営しており、2024年には30周年を迎えます。その中で、保育の質を高める新しい取り組みとして『ベネッセアートサイト直島対話型鑑賞ワークショップ』(以下、BASNワークショップ)が2024年7月から始まりました。これは、アートを通じて保育スタッフの感性や共感力を養うもので、多くの期待が寄せられています。
アートを使った研修の背景
保育園のスタッフは、子どもたちが「その子らしく、伸びていく」姿を見守る役割を担っています。特に、保育の目標については「感性豊かなこども」とし、子ども自身がさまざまな発見や感動を味わえるよう努めています。そこで、スタッフがこどもの表現を受け止める力を強化するために、アートを活用した研修が重要だと考えられました。
昨年度には、全園の園長を対象にBASNワークショップを実施し、子どもたちが互いに違いを理解し合う大切さを認識しました。これを受けて、「スタッフにもぜひこの体験を」との要望が多く寄せられ、このたびスタッフ向けのワークショップが実現することとなりました。
BASN対話型鑑賞ワークショップの目的
この研修は保育士が自らの関心や思考の癖に気づくことを目的としています。アート作品を基に、参加者同士で感想を共有し合うことで、自己肯定感や共感力、想像力を高めていきます。特に重要なのは、子どもたちが自分の心の声を自由に表現できる環境を作ることです。
研修は全4回にわたって行われる予定で、保育者の「受け止める力」を向上させることを目指しています。
具体的なプログラム内容
研修プログラムでは、参加者はアート作品を介しながら相互に対話を行います。この過程で、各自の感じたことや発見などを自由に言葉にすることが求められます。アートには特定の解釈が存在せず、感じ方は無限であるため、参加者一人ひとりが気づきを得ることができます。
この抜群の環境作りは、参加者が「どんなことでも自由に話せる」という安心感を持てることを大切にしています。また、参加者から得られた感想には、アート鑑賞が自己表現の幅を広げる手助けになるとの声もあり、意義深いプログラムであることが伺えます。
研修参加者の声
初回のワークショップに参加したスタッフたちからは、以下のような貴重な感想が寄せられました。
- - 「子どもたちがありのままの感情を表現できるようサポートする自信がついた。」
- - 「他の参加者との対話で、自らの感じたことを言語化する重要性を実感した。」
- - 「アートを通じて保育の幅が広がり、今後の指導に活かせると感じた。」
今後の展望
ベネッセスタイルケアは、今後もスムーズな保育とスタッフの成長を同時に促進するため、アートを活用した研修を継続していく方針です。保護者や地域の人々に信頼される、「預けたいと思える保育園」を目指して、質の高い保育に取り組み続けます。このような新しいアプローチが、未来の保育にどのような影響を与えるのか、今後の展開に注目です。