学生が創る新しい学びの場
京都ノートルダム女子大学が、TechNoam株式会社と連携して取り組んだ「みんなで創るメタバースキャンパスプロジェクト」が話題となっています。このプロジェクトでは、学生が主体となり、次世代の学びの空間をデザインすることが目的です。2024年10月から2025年1月にかけて行われ、最終的に学生たちはその成果を寸劇形式で発表しました。講師にはTechNoamのCMO、柴田雄一郎氏が参加し、審査員にはチームラボの椎谷ハレオ氏も名を連ねました。
背景と目的
これまでの教育が人口減少やAIの進展に伴い、変革を求められています。京都ノートルダム女子大学は、2023年に社会情報課程を設置し、女性IT人材の育成に力を入れていますが、調査によれば約80%のZ世代女性がITエンジニアになりたくないと感じています。この結果から、楽しく身近にITを体験できる環境が必要とされています。
メタバースサークルでは、東京都の「TOKYO XR・メタバース&コンテンツビジネスワールド」への出展など、実践的な活動が行われています。これに共感したTechNoamが、プロジェクトの実施をサポートし、未来の大学を描く取り組みがスタートしました。
プロジェクトの実施概要
このプロジェクトの実施は、以下のような流れで進められました。
1.
学生主体の企画立案
学生たちはグループを組み、メタバース上の大学をテーマにアイデアを練りました。
2.
寸劇によるプレゼンテーション
2025年1月23日の最終授業では、各チームが7分間の寸劇を通じて「メタバース大学の一日」を発表しました。ここではシナリオを通じて、メタバース内の様々な学びの形を表現しました。
3.
プロからのフィードバック
審査員たちは厳正に発表を評価し、専門的なアドバイスを行いました。これにより、学生たちは自身のアイデアをさらにブラッシュアップする機会を得ることができました。
学生たちの革新的アイデア
最終発表では、学生たちが提案したユニークなアイデアが紹介されました。これらのアイデアは、メタバースにおける学習の幅を広げるものです。
学生自らが徳川家康などの歴史的人物になりきり、彼の視点で意思決定を体験することで、歴史の理解を深めることを目指しました。
学生が授業やテストで得たポイントを活用し、購買や学食で利用できる仕組みを提案。学習意欲の向上を狙います。
バーチャルとリアルの境界が曖昧になる瞬間を感知し、学生に注意を促す機能を開発しました。
学生が気に入ったビジュアルの教授アバターを選べることで、授業への親しみやすさと参加率の向上を図ります。
3Dホログラム教室を利用し、より多様な学習シーンを提供し、XR体験のハードルを下げる提案も。
学習履歴や身元保証が改ざん困難な形で保持され、セキュリティ強化を目指しました。
今後のビジョン
プロジェクトはひとまずの区切りを迎えましたが、TechNoamは引き続き学生が楽しく学べるメタバースの場づくりに強い関心を持ち、新たな協力者との取り組みを進めていく考えです。これに関心のある教育機関や企業、学生の皆様からの連絡を待っています。また、今回のプロジェクトを通じて得られたアイデアや体験は、今後の教育の形に大きな影響を与えることでしょう。
詳しくは、TechNoamの公式サイトでご確認ください。