新型自動ドアの実力
2023-09-09 01:26:05
自動ドアの新たなかたち、フルテックの「eメディアドア」がCO2削減に成功
新たな自動ドア技術「eメディアドア」
フルテック株式会社が開発した「eメディアドア」は、最新のAI技術を活用した自動ドアシステムです。この革新的な技術は、カメラによって人の動きを解析し、必要な時にだけ開くように設計されています。これにより、無駄にドアが開閉される回数を減少させ、空調の効率を高める効果が期待されています。
実証実験の背景
2022年1月、フルテックはNECソリューションイノベータと共同で「eメディアドア」の開発をスタートしました。カメラを用いて人の動きを解析することで、ドアの開閉が自動で制御される仕組みです。このプロジェクトは、明治大学の酒井専任教授とのコラボレーションによって実現されました。実際の商業施設にこのシステムを導入し、その効果を把握することが目的とされています。
実証実験の結果
商業施設に設置されたカメラで通行の様子を監視し、AIによる画像解析を行いました。その結果、「eメディアドア」は1台あたり年間9.2%の電力を削減し、659.3kgのCO2排出を抑えることに成功しました。これは年間で約40,300円の節約に相当し、杉の木74本が吸収するCO2量と同等です。この成果は、建築学会にも報告されました。
eメディアドアの利点
環境負荷の低減
「eメディアドア」は、AI技術により通行者の動きに応じて自動的に開閉することで、空調のロスを最小限に抑えます。また、食品取り扱い施設においては、虫の侵入を防ぐ役割も果たします。具体的には、通行者が直接向かってくる場合のみドアが開き、横切るだけの際や一人通過時には最小限の開口幅で済ませます。こうした取り組みは、SDGsの「気候変動に具体的な対策を」という目標に寄与します。
安全性の確保
「eメディアドア」は利用者の状況に応じて、開閉のタイミングや速度を調整します。特に、車椅子などの移動支援器具を使用する方々に対しても配慮がなされています。例えば、ゆっくりとドアに向かう場合は開放時間を延長し、急いでいる場合には早めに開くなど、利用者に優しい設計が施されています。
未来の展望
フルテックは、今後さらにAIを活用した技術の向上を目指しています。特に、利用者や物体の認識精度を高め、より安全で効率的な自動ドアシステムを追求します。また、NECソリューションイノベータとの連携を深め、新たな価値創造へとつながるプロジェクトにも取り組んでいます。これにより、地球環境への負担を軽減し、持続可能な社会の実現に寄与することを目指します。
会社概要
「eメディアドア」を開発したフルテック株式会社は、北海道札幌市に本社を構え、主に自動ドア装置の設計から施工、保守サービスを提供しています。彼らの取り組みは、高度な技術と環境意識を兼ね備えたソリューションであり、企業のCSR活動において重要な役割を果たします。今後の進展に期待が寄せられています。
会社情報
- 会社名
-
フルテック株式会社
- 住所
- 北海道札幌市中央区北13条西17丁目1-31
- 電話番号
-
011-214-0651