近年、持続可能な取り組みが注目される中、神奈川県のビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)が大企業とベンチャー企業の連携を促進し、新たな商品開発に力を入れています。特に、地元の株式会社Beer the Firstと大手乳業メーカーである株式会社明治がタッグを組み、特殊な乳原料を活用した飲料「MILK MOON」を世に送り出します。
このプロジェクトは、乳製品の製造過程で生じる副次原料であるSNF(無脂乳固形分)を有効利用するものです。生乳から抽出された脂肪分の過程で残るこの原料は、通常のバターなどに比べ需要が限られており、その活用法が模索されていました。そこで、Beer the Firstが持つ余剰食材のアップサイクル技術と、明治の専門的な乳製品製造技術が融合し、新しいアルコール飲料が誕生しました。
「MILK MOON」は、国産の乳原料を10%使用し、ハチミツを加えることで、ミルクのまろやかさと高級感を感じさせる味わいを実現。さらに、アルコール度数はわずか3%に抑えられ、22歳から28歳のZ世代女性をターゲットにしています。この飲料の特徴は、甘さひかえめながらも、飲みやすく仕上げられていることです。
新商品は令和7年3月中旬から、全国のスーパーマーケットや小売店などで販売が開始され、オープン価格で提供されます。また、販売開始前の2月22日と23日には、横浜市のシァル桜木町にて無料試飲会が行われる予定です。これにより、消費者からのリアルなフィードバックを受け取った上で、商品改良に役立てる考えです。
加えて、Beer the Firstは今後の展望として、SNF原料や廃棄間近の食材を活用したノンアルコールドリンクも開発予定です。フードロスの削減を目指すと共に、若者向け飲料市場の多様化を図る取り組みです。
神奈川県では、このようなオープンイノベーションプロジェクトの支援を行っており、地域経済の活性化に寄与しています。プロジェクトは今後も評価され、更なる商品化が期待されています。私たちが飲むものが、環境保護や地域貢献と密接に関わっていることを知ることは、とても重要です。そして、「MILK MOON」はその一例として、持続可能な未来へ向けた一歩を踏み出しました。
商品についての詳細情報や試飲会の情報は、公式サイトにて随時更新されますので、ぜひご注目ください。新しい飲み物を楽しむことで、私たちの生活をより豊かにしつつ、環境への優しさにも配慮するチャンスを見逃さないでください。