フライスターとユーザックシステムがAIによる受注業務の自動化実験を開始

フライスターとユーザックシステムの新たな挑戦

最近、多くの業界で直面している人手不足や採用難に応じて、フライスター株式会社とユーザックシステム株式会社が新たな実証実験を始めました。彼らは、受注業務の完全自動化を目的とした『受注AIエージェント』というソリューションを導入し、業務効率化を実現させることを目指しています。

背景と目的

フライスターは、パン粉業界のリーディングカンパニーとして、これまで生産ラインやバックオフィス業務の効率化を追求してきました。しかし、受注業務に関しては、非定型業務が多く、これまで自動化が難しかったのです。特に、類似商品名が多く、そのため担当者の属人化が進み、効率的に処理することができませんでした。

さらに、過去には受注入力のミスで発生した物流コストの増大や人手不足という問題も抱えていました。このような課題を解決するために、両社は力を合わせて、受注業務の完全自動化に取り組むことにしました。

実証実験の概要

今回の実証実験では、以下のような検証が行われます：
1. 注文書情報の取得精度検証（OCRにて読み取る）
2. 商品情報の検索精度検証（過去取引データとの照合）
3. 注文情報の精度検証（上記2検証のマッチング）
4. 社内ルール反映精度検証（営業担当者の判断基準の反映）
5. フォーマット検証（基幹システムとの連携用フォーマット出力）

これにより、受注業務におけるミスや遅延を削減し、業務のスムーズな運営が可能になります。

代表者のコメント

フライスター株式会社の営業部業務課に所属する都丸寿雄氏は、「従来、受注業務は入力者に依存しており、経験が重要なため自動化は不可能と考えていました。しかし、AIエージェントは入力ミスへのプレッシャーを解消し、業務における効率を向上させる期待が持てるシステムです。」と語っています。

また、ユーザックシステムのAIエージェント推進室の上野真裕室長も、「自社の製品を持つメーカーでは、類似商品名が多く、検証が難しいと感じています。しかし、我々の技術が製造卸企業の生産性向上に寄与できると信じています。」と述べています。

各社の概要

フライスター株式会社は、横浜市に本社を構え、1947年に設立された企業で、家庭用と専門店用の二種類のパン粉を提供しています。食感にこだわり、安心安全な製品作りを徹底しています。

一方、ユーザックシステム株式会社は、大阪市に本社があり、1971年から業務課題を解決するためのシステムを提供しています。RPAを利用した効率的な業務システムの開発で、多くの企業に導入実績があります。