電磁波リスクへの対策を考える：官民連携の重要性と取り組み

電磁波リスクへの対策を考える

株式会社電磁シールド研究所は、穂坂泰内閣副大臣を招き「太陽フレア・EMPリスク」に関する第2回技術レクチャーを実施しました。このレクチャーは、電磁波の影響条件とその防護技術についての理解を深める重要な機会となりました。

レクチャー実施の意義

近年、太陽フレアによる地磁気嵐や、高高度核爆発に起因するEMP（電磁パルス）は、電力や通信を含む社会インフラに深刻な影響を与える可能性があるため、国家的な危機管理が求められるかつてない重要なテーマです。当社はこれに対応するべく、第1回に続き再びこの問題についての議論を呼びかけました。

レクチャーの概要

今回の講演では、次の主なテーマについての説明や意見交換が行われました。

- 国際的な制度動向と日本の対応課題: 他国の電磁波リスク管理の状況を把握し、日本国内における未解決の課題について検討しました。
- 電磁波リスク評価: 各重要インフラに対する電磁波の影響を詳細に評価し、どのようなリスクが存在するのかを見極めました。
- 防護技術と実装上の課題: EMPを含む高エネルギー電磁波に対する最新の防護技術についての紹介と、それら技術を実装する際の課題について議論しました。
- シールド製品の評価システム: 当社が提供可能なシールド製品や評価システムを用いたリスク対応力の向上の可能性を探りました。

内閣官房との意見交換

レクチャーには、内閣官房NISC（内閣サイバーセキュリティセンター）の参事官や危機管理を担当する事務官が出席し、議論を深めましたなど、幅広い意見が交わされました。参加者からは、事態対処室が提示したEMPを含む危機への迅速な対応の必要性が特に強調されました。

NISCからは、現在の日本における電磁波に関する政府基準が存在するものの、特にEMPに関する対応は充分ではないとの認識が示され、今後の改良の必要性が指摘されました。現状、電磁波規制は最低限のセキュリティ基準に留まるのが実態であり、その改善を目指すべきとの意見が多く聞かれました。