地方企業のDX革命を支えるグッドソイルの全貌と将来展望

地方企業を対象にしたデジタルトランスフォーメーション（DX）支援を目的とした完全クラウド型デジタルプラットフォーム「goodsoil（グッドソイル）」がリリースされました。この新たなプラットフォームは、長野県内で多くの共創活動を行ってきたシソーラスにより開発されました。シソーラスは、コロナ禍を経てデジタル田園都市国家構想に基づき、地方の事業者や自治体がデジタルを活用して発展できる環境を整備する重要性を感じ、goodsoilの開発に至ったのです。

開発の背景

シソーラスは2019年に長野DXセンターを設立し、以来中堅・中小企業や自治体との共創活動に注力してきました。その結果、長野県の地方企業が抱えるDX推進における課題、特にレガシーなITシステムがボトルネックになっている現状を知ることとなりました。従来は、欧米のソフトウェアメーカー製のシステムが主流であったため、地方企業は柔軟な対応が難しい状況でした。

goodsoilのコンセプト

goodsoilは最新のクラウド技術を駆使し、さまざまな業務システムやビジネスニーズに対応する機能を備えたアーキテクチャを採用しています。このプラットフォームは、新規事業の立ち上げから本格稼働に至るまで、アジャイルな開発プロセスをサポートし、柔軟性を重視しています。将来的には、地方企業が持つノウハウをソフトウェア化し、多くのSaaS事業を創出することで、日本の地方が潜在的に秘める価値を国際的に展開していくことが期待されています。

goodsoil for enterpriseの機能

goodsoilの中核となる「goodsoil for enterprise」は、CRM（顧客関係性管理）やERP（経営資源管理）のSaaS事業です。このサービスは、WEBアプリケーションを中心とした迅速な立ち上げを可能にし、業務プロセスの効率化を支援します。また、レガシーな業務システムをクラウドに移行することで、既存のシステムが抱える課題を解決します。ユーザーインターフェース（UI）のカスタマイズも行え、データベースへのAPIアクセスを通じて高品質なユーザー体験（UX）を提供し、さらには会計や生産管理システムとのシームレスな連携を実現します。

資金調達と今後の展開

シソーラスはgoodsoilの本格展開に向けて、信州スタートアップ・承継支援ファンドからシードラウンドの資金調達を実施しました。資金は、プラットフォームの機能追加や品質向上、新たな人員採用に用いられる予定です。

シソーラス株式会社の概要

シソーラス株式会社は、2018年11月に長野県長野市に設立され、長野DXセンターを開業しました。地方企業にIT戦略の策定や新規事業の開発を支援する活動を展開しており、これからも地方のIT環境の向上に寄与していく見込みです。

これからの地方企業のDX推進において、goodsoilは重要な役割を果たすことでしょう。地方の事業者は、これを機に新たなビジネスモデルを構築し、豊かな地域社会の実現を目指していただきたいと思います。