熊本高専が技術士会全国大会で先端ロボティクスを発表
2023年10月25日、熊本高等専門学校(熊本高専)の湯治教授が、熊本大学で開催された第51回技術士会全国大会併設機械部会において、「ロボットは人類に幸福をもたらすのか~農業や水産業の課題を解決する最先端ロボティクスを議論する~」というテーマで講演を行いました。重要なテーマを掲げ、農業や水産業の課題に対する解決策を模索する内容が展開されました。
先端技術の紹介
湯治教授は、これまでに開発してきた複数のロボットを紹介しました。その中には、平成30年度から進められている栗収穫ロボットと、令和5年度から開発が進んでいる球体除草ロボットが含まれています。これらの技術は、農業経営の効率化や労働力問題の解決に寄与することが期待されています。これにより、より持続可能な農業の実現が目指されています。
グループディスカッションでの意見交換
講演後には、技術士会のメンバーや学生とのグループセッションも行われました。参加人数は会場で53名、さらに12名がWeb参加し、活発な意見交換が行われたそうです。この場では、学生たちが自らの専門分野に関する意見を技術士からのフィードバックとともに共有し、さまざまな視点からの提案を受けて成長する機会となりました。
特に、熊本高専の生産システム工学専攻からの専攻科生4名が参加し、それぞれの研究に関連するテーマについて活発に討議しました。これにより、技術士や異なる専攻の学生との印象に残ったディスカッションが展開されました。参加者の一人は、「技術士からのアドバイスが非常に参考になった」と話しており、この交流を通じて新たな知見を得たことに喜びを表明していました。
熊本高専の取り組み
熊本高専では、地域社会の課題解決の一環として最先端ロボティクスに取り組んでいます。特に、農業や水産業に関連する技術開発を通じて、学生たちのコミュニケーション能力や応用力を育む教育プログラムが展開されています。技術者教育の一環として、学生たちがますます社会に貢献できる人材となることを目指しています。
熊本高専について
熊本高等専門学校は、昭和18年に設立された熊本無線電信講習所を前身とし、後に八代工業高等専門学校と統合されて新たに設立されました。高専は六つの学科と二つの専攻を有し、ICT技術の基盤を中心にした教育を実施しています。また、令和6年度からは教育体制を全面的に見直し、事業強化を図ることが計画されています。これにより、情報技術を深く学ぶことができる機会が増え、次世代の技術者育成にさらに力を入れる方針です。
設立から14年以上の間に、地域社会に根ざした活動を行い、国際的に通用する専門性を持った人材を育成してきた熊本高専。その取り組みは今後も進化し続け、地域の発展に寄与することが期待されています。