渋谷区とプラスロボが介護人材不足解決へ連携協定を締結

渋谷区とプラスロボが介護人材不足解消の連携協定を締結

渋谷区は、令和7年12月10日に株式会社プラスロボと「福祉・介護人材に関する連携協定」を成立させ、地域の介護人材不足の解消を図るべく、新たな一歩を踏み出しました。この協定により、区内の介護事業所はプラスロボが提供する有償ボランティアのマッチングサービス「スケッター」を無償で利用できるようになります。

協定の目的と背景

この連携協定の制定背景には、渋谷区が実施した調査結果があります。令和4年11月に行われた介護サービス事業所の調査によると、約67％の事業所が職員が「不足している」または「やや不足している」と報告しています。この状況は、今後さらに深刻化することが予想され、介護サービスの需要が増加しても、人材確保が難しくなることが懸念されています。

「スケッター」は、地域の住民と介護事業者をつなぎ、有償ボランティアとして活動できる機会を提供する非常に意義のあるサービスです。地域内の多様な異なる主体がボランティア登録を行うことによって、介護の分野での人材確保や安定的な運営を目指します。今後、より多くの人々が介護の現場に参加することが期待されています。

実施内容と今後の展望

渋谷区では、令和8年3月1日から令和9年3月31日まで約1年間を無償トライアル期間と定め、この間にスケッターの利用拡大を図っていく予定です。対象となるのは、区民はもちろん、地域の大学とS-SAP協定を結んでいる学生や会社員など、多様な年齢層の人々です。介護業務には、資格が必要ない食事の配膳やレクリエーションの補助などがありますので、関心のある人は気軽に参加することが可能です。

ボランティアとして登録後は、興味がある作業に応募し、実際に介護現場での支援として参加することができます。トライアルが終了した後には、その運用状況や実績をもとに、サービスの本格導入が検討される予定です。

また、渋谷区では公式ウェブサイトやSNSを用いた広報に力を入れており、利用方法やイベント参加方法の説明会も以下の日程で開催予定です。これにより、地域住民や事業者への周知を図ります。

- 対面開催：令和8年1月28日
- オンライン開催：令和8年2月4日

参考情報とスケッターの詳細

「スケッター」は、プラスロボが運営する地域住民を繋ぐ互助プラットフォームです。このサービスは、「配膳や掃除、レクリエーションの準備」など、介護事業所の日常業務を地域の人々の力を借りて支援する仕組みです。このように、多様な住民が関与することで、介護人材の育成や確保に貢献する取り組みとして注目されています。

今後、地域全体で介護の質を高め、持続可能な社会を実現するために、渋谷区とプラスロボの連携がますます重要な役割を果たすことが期待されています。