城崎マリンワールド「TUBE」の膜屋根が新たに生まれ変わる
2025年、兵庫県豊岡市に位置する「城崎マリンワールド」の「TUBE」プールが大きなリニューアルを果たします。この工事は、大型膜面構造物や土木資材を手がける太陽工業株式会社が手掛けており、開館から30年を迎える水族館にとって新たなスタートを迎えます。
厳しい立地条件と革新的な施工方法
「TUBE」の施工は、海と崖に挟まれた狭小地で行われ、従来の施工方法とは一線を画しています。既設の基礎やアンカーボルトを活かしながら、約14キログラムの軽量部材を手作業で組み立てるという挑戦的な工程が進められました。
特に注目すべきは、工程を簡素化し大型クレーンを使用することなく工事を行った点です。この環境下での施工は、太陽工業が30年前に組み立てた際とは異なり、常に水族館が営業しているため、部材は人力で運搬されすべて手動で設置されました。
TMトラスの利点と技術的革新
使用されるTMトラスは、鋼管パイプと鋼球ジョイントの組み合わせにより、部材同士が自在に連結できる点が特長です。この構造は、力が効率よく分散されるため、少ない柱で大きな屋根を支えることができ、重さの軽減が可能です。さらに、斜交組を採用することで部材数の削減やコストの抑制が実現されています。
これにより、基礎への負担が軽減され、耐震性が向上しました。新しい屋根は開放感のある美しい空間を提供し、安全性とユーザーエクスペリエンスを向上させます。
城崎マリンワールドの総合紹介
城崎マリンワールドは、日和山観光株式会社により運営されており、水族館として多彩な海の生き物を展示しています。今回の屋根張替え作業は、602㎡の規模で施行されており、今後もより多くの来場者を迎える準備を進めています。
最新の施工は2025年の4月から6月を予定しており、その後新しい屋根の下での水族館営業が始まります。こうした一連のリアルタイムな取り組みが、城崎マリンワールドの魅力を一層引き立てることでしょう。
太陽工業について
太陽工業株式会社は、大型膜面構造物の分野でリーディングカンパニーとして知られています。「膜の無限の可能性」を追求しながら、経済性、施工性、デザイン性を兼ね備えたサービスを提供しています。事業の展開は建築分野に留まらず、環境や物流など多岐にわたります。
でさらなる情報を得ることができ、今後の工程や開館情報も随時更新される予定です。
このように、城崎マリンワールド「TUBE」の新しい膜屋根工事は、厳しい環境下での技術革新とともに新たな可能性を拓くものとなるでしょう。