冬場の浴室でのカビとピンク汚れの関係を探る研究結果
浴室の清潔さを保つことは、健康や衛生面で非常に重要です。特に冬季には、気温が下がるためカビやバイ菌が蓄積しやすくなります。そんななか、ライオン株式会社が実施した研究が注目を集めています。この研究では浴室の「黒カビ」がピンク汚れの原因菌であるロドトルラの生育を促進することが確認されました。冬場も放置するとカビが増殖し、見えない場所から影響を及ぼすことが分かりました。
1. 冬に注意が必要な黒カビの存在
まず、この研究で分かったことは、ピンク汚れの主な原因であるロドトルラという菌の増殖が、浴室に生える黒カビによって誘発されるということです。研究では、冬場の浴室を想定した温度(約15℃)と湿度(95%)で、各種黒カビとロドトルラを共存させた実験を行いました。その結果、全ての黒カビがロドトルラの生菌数を増加させることが確認されました。冬場でも黒カビが生き続ける環境が整っており、その結果としてピンク汚れが引き起こされます。
2. 黒カビ除菌の励行
次に、黒カビを除菌することでロドトルラの増殖を抑制できることも重要な発見です。さまざまな黒カビを共存させた環境で、除菌の有無を比較したところ、黒カビを除菌することによりロドトルラの生菌数の増加が抑えられることが確かめられました。この結果から、冬場に浴室で見られる黒カビを除去することで、ピンク汚れを効果的に防ぐことが可能です。特に目には見えない天井の黒カビが、床に落ちてロドトルラに影響を与えてしまう可能性が高く、徹底した除菌が求められます。
3. 浴室の掃除で注意すべきポイント
実際の調査では、浴室の天井には目に見える黒カビが少ないため、掃除から後回しにされがちです。しかし、調査によると、見えない場所にも多くの黒カビが生育しており、これがピンク汚れの原因となることが明らかになりました。研究では、天井から床に落下する黒カビがロドトルラに影響を与え、ピンク汚れを促進するメカニズムも示されています。
まとめ
このように、浴室に存在する黒カビは冬場でも活性化し、見えない場所からピンク汚れを引き起こすことが判明しました。したがって、浴室の掃除では天井も含めた全体的な除菌が必要です。特に「目に見えないから」という理由で油断せず、浴室全体のケアを行うことが清潔な空間を保つ鍵となります。ライオンからは、浴室まるごと除菌できる製品も提供されていますので、積極的に活用し、健康的な生活環境を築きましょう。