大阪大学とmaemo atomoが共同研究を開始
大阪府吹田市に位置する国立大学法人大阪大学の大学院医学系研究科と、同じく吹田市に拠点を置く株式会社maemo atomoが協力し、妊娠や育児中の女性がどのように身体活動を行うことで健康を維持・向上できるかを検証する研究プロジェクトを開始しました。
このプロジェクトは、「Sports in Life推進プロジェクト」の一部として実施されており、スポーツ庁の採択を受けています。この研究の目的は、妊娠期間中の女性に向けた運動介入によって、身体トラブルや産科合併症の予防に繋がる可能性を探ることです。
研究の概要と目的
本研究においては、妊娠中の妻たちに運動の機会を提供し、データを収集・分析することで、より効果的な運動介入を行うことを目指しています。具体的には、130名の妊婦を対象に、ウェアラブルセンサーを用いて身体活動のトラッキングを行い、運動前後の状態をメディカルチェックによって確認します。データを科学的に分析し、妊娠中における心身の健康を支えるための基準となるエビデンスを構築します。
大阪大学は、本研究を通じて運動やスポーツの効果を科学的に解明し、ライフパフォーマンス向上に寄与する方法を開発します。特に妊娠から出産、さらには育児の過程での健康維持の重要性が強調されています。
一方、maemo atomoは、妊産婦向けの運動支援を行い、妊娠期や出産後の女性が直面する不安を軽減する環境を提供しています。両者は密接に連携し、母子ともに健康を促進するような運動機会の創出に取り組んでいます。
妊娠中の運動の重要性
調査によると、妊娠中に身体活動を行うことが、産科合併症や身体的不調を緩和することに寄与することが分かっています。高まる運動の科学は、WC(ワールドカウンシル)やACOG(アメリカ産科婦人科学会)などの国際的なガイドラインにも反映されており、妊婦に対する運動の推奨が重要視されています。
しかし、日本国内では妊娠中の運動に関する明確なガイドラインが確立されておらず、多くの妊婦が適切な運動量を満たしていないのが現状です。そこで、今回の研究によって、より具体的な運動指針を示すことが期待されています。
研究結果の社会への貢献
今後、研究終了後も大阪大学とmaemo atomoは連携を続け、妊娠期の女性に最適な運動の提供や健康データの分析を進めます。これにより、一人ひとりの状況に即した運動機会を提供し、心身の健康を支える基盤を築くことを目指しています。
研究概要
- - 研究タイトル: 妊娠出産・子育て世代の身体活動の調査と提供による健康及びライフパフォーマンスへの影響に関する調査実証研究
- - 実証期間: 2025年7月1日~2026年3月31日
- - 対象: 運動の禁忌に該当しない妊婦130名
この研究によって期待される成果は、妊娠期の女性が運動を通じて安心して出産を迎え、子育てを楽しむことができるためのサポートとなることです。両先進機関の連携による新たな知見に多くの期待が寄せられています。