Pale Blue、宇宙ゴミ問題への新たな挑戦
千葉県柏市に本社を置く株式会社Pale Blueが、文部科学省が推進する「中小企業イノベーション創出推進事業(SBIRフェーズ3)」の事業フェーズ2に移行したと発表しました。このプログラムは、企業の宇宙関連技術の革新を支援するもので、Pale Blueは特にスペースデブリ(宇宙ゴミ)の低減を目的とした人工衛星用推進機の開発を行っています。
プロジェクトの進行状況
Pale Blueは2023年末から事業フェーズ1に取り組み、フェーズ1では各種スラスタ(推進装置)のシステム基本設計と必要な地上試験を完了しています。そして今回、事業フェーズ2に移行したことにより、次の段階として各スラスタの詳細設計及び地上での長期検証を行います。フェーズ2の交付額の上限は11.7億円で、プロジェクトの成功を確実なものとするための重要な資金となります。
SBIRフェーズ3は全体で約40億円の規模を誇り、主に超小型水イオンスラスタとホールスラスタの開発、宇宙での実証実験を通じて、技術の実用化を目指しています。この分野の研究開発は国際的にも注目されており、Pale Blueが果たす役割は大きな意義を持つと考えられています。
スペースデブリ問題とは
近年、宇宙環境に存在するスペースデブリの問題が深刻化しています。これらは発射された衛星の破片や、過去の宇宙活動からの廃棄物であり、宇宙事業に従事する企業や国々にとって大きなリスクとなっています。すでに多くの衛星がデブリと衝突し、その後の運用に影響を及ぼす事例も増加しています。
このため、Pale Blueが取り組む推進機開発は、人工衛星の軌道離脱や衝突回避に関する技術革新を促進し、さらなる宇宙開発の安全性を高めることが期待されます。
Pale Blueについて
Pale Blueは、2020年に設立された企業で、小型衛星向けの推進機(エンジン)を開発、製造しています。これまでに、水を用いた推進機の宇宙作動に成功し、グローバルな衛星事業者から高い評価を受けてきました。さらに、同社は製品ラインナップの拡充を目指し、研究開発や生産体制の強化を進めています。
Pale Blueは、次世代の宇宙開発を象徴する企業として、宇宙産業のモビリティにおける核心を形成し、新たな宇宙利用の可能性を広げていくことを目指しています。具体的な目標とビジョンを掲げ、革新的な技術開発に取り組む姿勢は、今後も多くの注目を集めることでしょう。
お問い合わせ先
プロジェクトに関する詳細や、Pale Blueの取り組みに関しては、公式ウェブサイトを訪れるか、以下のメールアドレスにお問い合わせください。
公式ウェブサイト
メール:
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