三井物産が建設業界の脱炭素社会実現をサポート
三井物産株式会社が、建設業界における「余剰建設材廃棄物軽減とCO2削減による脱炭素社会実現への挑戦」というプロジェクトを、協力するNewNorm Design株式会社に助成することを発表しました。助成金額は9800万円です。
現代建設業界の課題
昨今、環境問題に対する関心が高まっており、特に建設業界は大きな環境負荷を抱えているとされます。世界銀行の報告によると、建設廃棄物を含む都市固形廃棄物の年間発生量は2012年の約13億トンから、2025年には22億トンに増加すると予測されています。このような中、企業の持続可能性が、投資判断や建物選定において欠かせない要素となっています。
NewNorm Designの取り組み
NewNorm Design株式会社(以下、NND)は、環境に配慮した建設プロジェクトの実現を目指す企業で、CO2削減に寄与するSaaSプラットフォーム「matinno」を展開しています。これは、建設現場で生じる余剰建設材廃棄物の情報を建設材ユーザーと共有し、リサイクルや再利用を促進することで、無駄をなくしたいという目標を掲げています。
この「matinno」によって、建物の設計から解体に至るライフサイクル全般におけるCO2削減を目指し、余剰建材の持続可能な活用を促進します。NNDは、このプラットフォームを通じて廃棄物の削減を実現し、環境負荷軽減に貢献しています。
三井物産の支援内容
三井物産は、本基金を通じて、NNDが提供する「matinno」と自社の鉄骨BIM関連プラットフォーム「steelnavi」、さらに製品単位の温室効果ガス排出量を可視化する「LCA Plus」との連携を強化し、余剰建設材の再利用を促進します。これにより、建設業界における脱炭素化の取り組みを加速させることが期待されています。
新たな社会課題解決の可能性
2023年3月に設立された三井物産共創基金は、イシューファインダーとして知られるNPOや研究者、社会起業家などと協力し、様々な社会問題の解決に挑戦しています。これまでに多くのプロジェクトに注目が集まっており、新しい形での社会貢献が期待されます。
このような建設業界の取り組みは、持続可能な未来を築くための基盤を作り上げる上で非常に重要な役割を果たすことでしょう。今回の助成を受けて、NNDの新しい挑戦がどのように進展するのか、引き続き注目が集まります。