日本発ブロックチェーン国際標準が新たなサプライチェーンの枠組みを提供
2026年6月、ブロックチェーン技術を活用した国際標準規格「ISO 26345」がサイカルトラスト株式会社の提案により採択されました。この規格は、サプライチェーンの真正性を保証するためのフレームワークとして、各国と企業がそれぞれ導入している独自のシステムと連携することを目指しています。
ブロックチェーンを活用した真正性の保証
「ISO 26345」は、特定の技術や国を前提としないため、実装中立性を持っています。これにより、普遍的に利用可能な基盤を構築し、特定のベンダーに依存しないサプライチェーンの相互運用性を向上させることができるのです。
現在、世界中で独自のサプライチェーンシステムが運用されており、それぞれが孤立(サイロ化)している問題があります。ISO 26345は、物理的資産(製品など)と非物理的資産(データなど)を統一的に扱い、様々な資産の真正性を担保・検証できる仕組みを提供します。
来歴の連鎖(CoP)を支える規格
ISO 26345の特徴は、サプライチェーン内での資産の「統合」と「分離」を繰り返しつつ、その移転の過程を担保する「来歴の連鎖(CoP)」を実現している点です。この視点では、資産の記録の完全性、主張の帰属の明確性、連鎖の整合性が重要とされています。
たとえば、自動車の製造過程を考えてみましょう。従来の規格が特定の完成品の状態を確認するものであるのに対し、ISO 26345は、個々の部品がどのように組み合わされて一台の車になるのか、その全体的な履歴が検証できる新たなアプローチを提供します。
社会的インパクト
ISO 26345の導入は、消費者保護や環境問題への対応にも貢献します。世界では模造品による被害が645兆円に達すると言われ、特に医療や自動車など人命に関わる製品の真正性が重要です。この国際標準が、模倣品や偽造品の排除に寄与し、製品やデータの信頼性を向上させることで、社会全体のセキュリティを高めると期待されています。
政府の国際標準化戦略との合致
高市政権は戦略的な分野で国際標準の策定を推進していますが、ISO 26345はその目標を具体化したものとされています。これにより、日本は国際的なルール形成においてルールメーカーとしての役割を果たすことが期待されます。
サイバーセキュリティとブロックチェーンの融合
更に、ISO 26345はサイバーセキュリティの観点でも重要です。高度自律型AIによる新たなサイバー攻撃の中で、情報の真正性を検証する基盤を提供することで、従来の防御策と連携し、AI時代のセキュリティ強化に寄与します。
こうした取り組みが進むことによって、私たちは安全なサプライチェーンと持続可能な製品の実現に近づいていきます。サイカルトラスト株式会社はこれからも、ブロックチェーン技術の可能性を広げ、真正性という信頼の基盤を世界に提供し続けていく所存です。