クラウドファンディング達成！佐久島の海の家再生プロジェクトが新たなステージへ

愛知県の西尾市にある離島、佐久島。かつては年間20万人を超える観光客が訪れる「アートの島」として知られていましたが、近年は観光客数の減少に悩まされてきました。その象徴として、長年営業停止状態にあった海の家を再生しようと始まったクラウドファンディングプロジェクトが、目標額100％達成という大きな成功を収めました。

佐久島の現状とプロジェクトの目的

佐久島は、縄文時代から続く歴史を持つ島です。平成8年頃から「アートの島」としてブランディング活動を行い、観光客数は増加しましたが、近年は、感染症拡大や高齢化の影響で観光客数は半減。島を代表する観光資源であった海の家も営業停止に追い込まれていました。

この状況を打破しようと立ち上がったのが、今回のクラウドファンディングプロジェクトです。老朽化した海の家を修繕・リニューアルし、再び観光客を呼び込み、島の活性化を目指すことを目的としています。

プロジェクトの内容と成功の要因

プロジェクトでは、リニューアルした海の家で、西尾市の特産であるうなぎ、あさり、カキなどを用いたバーベキューや、焼きそば、かき氷などを提供する計画です。また、クラウドファンディングのリターンとして、「かき氷食べ放題スプーン」や「生ビール無料グラス」などを用意し、多くの支援を集めました。

プロジェクトは目標金額50万円を達成し、10日間で100％の達成率を記録しました。成功の背景には、プロジェクトへの共感に加え、プロジェクトチーム「チームOLTA」の結束力と、島民との良好な関係構築があったと考えられます。チームメンバーは、資金面だけでなく、志を同じくするメンバーで構成され、それぞれのモチベーションや価値観の違いを丁寧に調整しながら、プロジェクトを進めてきました。

今後の展開と新たな目標

プロジェクトは、100％達成を機に、新たな目標額として50万円から100万円への挑戦を開始します。この追加資金は、海の家の日よけシートの修繕に充てられます。老朽化した支柱やボルトの交換など、安全性の確保と熱中症対策の強化を目的としています。離島である佐久島への資材運搬には費用がかかるため、効率的な予算配分が重要になります。

さらに、中学生によるシャッターアート制作プロジェクトも進行中です。クリエイターハウスの協力のもと、企画から制作までを生徒自らが行うこのプロジェクトは、教育面での学びの場としても期待されています。完成予定はGW中の合宿で、アートの島としての魅力向上にも貢献する予定です。

リターン内容

クラウドファンディングでは、さまざまなリターンを用意しています。

生ビールがずっと無料になるオリジナルグラス
海の家での「お店屋さんごっこ」体験
地元の農園での野菜収穫体験
西尾の抹茶を楽しむ会

これらのリターンを通して、支援者の方々にも佐久島の魅力を存分に味わっていただきたいと考えています。