ハイパースペクトル画像解析プラットフォーム『ANSWER 2.0』が新登場
最近、新たにリリースされた『ANSWER 2.0』は、ハイパースペクトルデータの解析を手軽に行える画像解析プラットフォームです。これは、Milk.株式会社の手によって開発されたもので、特にハイパースペクトルカメラの機能を最大限に活用できる内容になっています。最新バージョンでは、これまでの機能に加え、HISUIのデータ形式にも対応し、多様な用途においてより便利なツールとなっています。
ANSWERとは
『ANSWER』は、ハイパースペクトルカメラが持つ膨大なデータを用いて、簡単に画像解析ができるクラウド型のプラットフォームです。これにより、これまで複雑なコードを使わなければ実現できなかった解析が、マウスを使うだけで完結するようになりました。
HISUIについて
HISUI(Hyperspectral Imaging Spectrometer for a Unique purpose)とは、日本の経済産業省が開発した宇宙実証用ハイパースペクトルセンサです。このセンサは国際宇宙ステーションに搭載され、2020年9月から観測を開始しました。185の連続波長バンドを持ち、VNIR(可視近赤外)からSWIR(短波赤外)までの幅広い波長帯を確保しています。地上の空間分解能は20~31mで、高精度なデータ取得が可能です。
ANSWER2.0の拡張された機能
今回のバージョンアップにより、『ANSWER 2.0』は様々な解析機能を提供しています。以下にその主な機能を紹介します。
1. RGB / 単波長変換
ユーザーは、ハイパースペクトルデータの特定の波長情報を選出し、それに基づいた画像がプレビューできるようになりました。任意の3バンドを選択すると、RGB画像を生成できます。単波長を選択することで、肉眼では見えないものも視覚化可能です。
2. 二波長分析(NDVI計算)
特定の波長AとBを比較し、それぞれの反射量の差分を計算します。この技術を使うことで、植物の健康状態などを定量化することができます。たとえば、かぶやバナナ、りんごなどを分析に利用しております。
3. 類似度分析
教師データを設定し、画像内の各ピクセルの類似度を計算することも可能です。たとえば、赤パプリカを用いて赤ピーマンやトマトとの違いを比較し、色や形状の違いを明白にする機能があります。
4. グラフ機能
特定の地点の波長情報を取得し、分析結果を視覚化するための支援となります。得られたスペクトルはストックし、比較しやすい形に整理できます。
今後の展望
『ANSWER 2.0』では、さらなる機能の追加が計画されており、ストレージ機能やアプリ開発機能、スレッド機能なども搭載される予定です。解析機能には、XGBOOSTや主成分分析、クラスタリングなど、用途に応じた多岐にわたる機能が追加される見込みです。
プランと利用方法
ANSWER2.0は、月額または年額で利用可能です。このような多機能を駆使して、ビジネスや研究に役立ててはいかがでしょうか。
詳しい申し込みやプランの詳細はMilk.株式会社のウェブサイトをご覧ください。また、同社は最新技術に基づいた革新的なソリューションを提供することで、特にがんの診断技術に注力しています。
お問い合わせ
Milk.株式会社の電話やメールでも問い合わせが可能です。ぜひ、先進的な技術を体験してみてください。