OKIMOプロジェクトが受賞候補
2026-10-28 09:36:38

視覚障害者を守る!OKIMOプロジェクトが国際賞の最終候補に選出

視覚障害者を守る新たな技術、OKIMOプロジェクトの挑戦


群馬パース大学の木村朗教授が代表を務めるOKIMOプロジェクトが、英国のBMJ Group主催「Global Top Improver Awards 2027」の最終候補に選出されました。この賞は、医療とケアの改善に主に患者と地域住民の参画が評価されるもので、OKIMOプロジェクトはその「Patient & Community Engagement Award」部門に名を連ねています。

この革新的なプロジェクトは、視覚障害者がより安全に社会に出ていくための手段として、皮膚へのモールス信号を利用した刺激装置を開発しています。近年、スマートフォンを操作しながら歩く人や静かな電気自動車の普及により、視覚障害者が周囲の状況に気づかず接触事故に遭うリスクが高まっています。この危機的な状況を改善するために、木村教授は2014年からこのプロジェクトを推進し続けています。

聴覚の限界を乗り越える挑戦


視覚障害者にとって、聴覚は周囲の状況を把握するための不可欠なツールです。しかし、音声での警告は多くの音を占有し、ノイズの多い環境では効果が薄れてしまいます。そのため、OKIMOプロジェクトでは新たな伝達手段「モールス信号のリズムで微弱電気刺激を送る装置」を開発しています。このシステムは、接近する人の方向を検出し、ユーザーに対して視覚ではなく触覚で危険を知らせます。

プロジェクトの一環として、盲学校の教師や視覚障害当事者が仕様を決定し、実際に彼らの体験をもとに技術の開発が行われています。これにより、当事者自身が技術開発の中心的役割を担っていることが特徴です。具体的には、腰部に貼った電極からの微弱な電気刺激を使用し、左・正面・右に通じる方向を異なるリズムで伝達します。

臨床実験による成果


これまでの実験結果では、実際に視覚障害を持つ13名の参加者を対象に行ったテストで、信号伝達率は100%、衝突回避率は95%を記録しました。延べ142名の当事者がプロジェクトに参加し、脳波解析による新たな指標も発表されています。これらの成果は、視覚障害者の安全な移動を支える確かなステップとなっています。

グローバルな認知への期待


BMJ Groupの「Global Top Improver Awards」は、患者と地域住民の実践を健全に育むことが目的であり、OKIMOプロジェクトは、ただの技術開発に留まらず、視覚障害者自身がその過程に参加できる体制作りを重視しています。そのため、今回の国際的認知は非常に意義深いものです。木村教授は、「OKIMOは、視覚障害者が自ら仕様を決め、試行錯誤を経て作り上げた技術。こうして少しでも多くの衝突を未然に防げたことが国際的に評価されることを、共に取り組んできた当事者の皆さんと分かち合いたい」と語っています。

リスボンでの挑戦


2027年4月21日、ポルトガル・リスボンで行われる「Healthcare Improvement Forum」で、木村教授はチームの代表として出席し、実際の技術の適用について議論する予定です。当日は、約15のテーブルで参加者との対話セッションが行われ、その後、各部門の受賞者が発表されます。この場を通じて、多くの関係者と当プロジェクトの重要性を伝えていくことが期待されています。また、今後は視覚障害の程度や年齢に応じた個別の訓練法の開発や、使いやすい自立型デバイスの展開も計画されています。

このように、OKIMOプロジェクトは視覚障害者の安全な日常生活を設計し、彼らが自立して生活するための新しい道を切り拓いています。今後の展開にますます注目が集まります。

会社情報

会社名
群馬パース大学 木村朗研究室
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