日本ゼオン、水島工場のシクロオレフィンポリマー生産能力を強化へ
日本ゼオン株式会社は、岡山県倉敷市にある水島工場のGPIプラントに新たな設備を導入し、シクロオレフィンポリマー(COP)およびその主原料となるジシクロペンタジエン(DCPD)の生産能力を増強することを決定しました。この投資により、COPの競争力を一層高める狙いがあります。
投資の概要と期待効果
新設設備の導入により、DCPDの生産能力が現行に比べて最大20%程度向上します。これにより、汎用品向けの原料であるピペリレン等の生産量を維持しながら、DCPDの安定供給を可能にする計画です。また、これまで活用されていなかった成分を効率的に利用することで、CO2排出量の削減にも貢献する見込みです。工事は2026年の下期に着工し、2028年の9月を目指して完工する予定です。
水島工場の役割と歴史
水島工場は1969年に操業を開始し、ゼオンの基幹工場として機能してきました。この工場では、GPI法を駆使して、イソプレンやDCPD、ピペリレンなどの原材料を生み出し、合成ゴムやCOP、石油樹脂、合成香料など様々な製品の製造に寄与しています。GPI法は、ナフサのC5留分から高純度の成分を抽出する日本ゼオン独自の技術です。
市場ニーズへの対応
COPおよびCOP製光学フィルムは、同社の中期経営計画「STAGE30」における成長ドライバとして位置付けられています。市場の需要拡大に応えるため、製造能力の増強は急務であり、今後の成長が期待されます。この新設備の導入により、安定した原料調達が実現し、企業の競争力をさらに強化することが目指されています。
環境への配慮
日本ゼオンは、環境への配慮も大切にしており、今回の投資においてもカーボンニュートラルを意識した取り組みを行っています。C5留分からの抽出に比べ、得られる成分の再利用はCO2排出削減に寄与することとなり、持続可能な企業活動を推進する姿勢が現れています。
日本ゼオンは、今後も市場ニーズを的確に捉えて、社会の期待に応えるために、様々な施策を講じていく方針です。これからの展開にますます注目が集まることでしょう。