秋田での新しい働き方
2022-10-12 08:52:08

リモートワークと農業の融合、秋田で見つける新しいライフスタイル

秋田県八峰町の新たな働き方『半農半X』



近年、リモートワークが普及し、都市に依存しない新しいライフスタイルが広がっています。その中で注目されているのが、秋田県八峰町で推進されている『半農半X』の取り組みです。これは、働き手が本業をリモートで続けながら、田舎の農業や漁業に関わっていくスタイルを指します。

半農半Xとは?



半農半Xは1990年代に塩見直紀氏によって提唱されたライフスタイルの一つで、主に自分の仕事を保持しながら副業として農業や漁業に参加することを目的としています。令和2年3月には農林水産省の『食料・農業・農村基本計画』にも組み込まれ、農村の活性化や多様性を図るための施策となっています。

特に秋田県では、この新しい兼業スタイル『あきた型半農半X』をモデルにした調査が進められており、地域活性化が期待されています。

参加者の多様性



八峰町観光協会では、これまでに8組10名の参加者を受け入れており、さらに2名を予定しています。参加者は東京都、神奈川県、愛知県、大阪府など各地から集まり、ITエンジニアやカメラマン、モデル、ギタリストなど、非常に多様な職業の人々が参加しています。

このプログラムでは、上限5万円の交通費助成とリモートワークに適した宿の提供、さらには農業や漁業のアルバイトも受入先から支給されるため、経済的なサポートも充実しています。約3週間の滞在中には、自身の職業の仕事をしつつ、地域の農業や漁業に触れる濃密な体験が用意されています。

参加者が地域に与える影響



この取り組みの中で見られるのは、参加者たちが単に働くだけでなく、自らのスキルや経験を活かして地域に貢献したいという強い意志です。例えば、椎茸農家での経験を経て、椎茸のパッケージデザインを提案する参加者や、田植えを手伝いたいという理由で再訪する参加者など、彼らの関わりが秋田の農業を活性化する助けとなっています。

また、体験後も参加者がSNSを通じて農家とつながり続けている姿が見受けられ、持続的な関係の構築が期待されています。ここからは、付加価値創造や新しい関係人口の創出も見込まれています。

今後の展望



新型コロナウイルスの影響でリモートワークが一般化する中で、居住地の選択が柔軟になり、地方ライフへの注目が高まっています。秋田県八峰町は世界自然遺産の白神山地の近くに位置しており、美しい田園風景と懐かしい漁村の姿が残っています。ここで『半農半X』的なライフスタイルを体験することは、都市と地方の新しいかかわり方を探る一手として非常に魅力的です。

これからの取り組みとして、都市のニーズと地方の課題を丁寧にマッチングさせていくことで、地域の景観維持や心豊かな暮らしの実現を目指しています。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人八峰町観光協会
住所
秋田県山本郡八峰町峰浜沼田字ホンコ谷地57-2
電話番号
0185-76-4100

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