CGDが100億ドルのEV市場に革命をもたらす新技術を発表

CGD、EV市場向けの画期的な新技術を発表

Cambridge GaN Devices（CGD）は、エネルギー効率に優れた新しい技術を発表しました。この技術は、100億ドル以上もの市場規模を持つEVパワートレイン用の100kW超アプリケーションに最適化されたICeGaN®窒化ガリウム（GaN）ソリューションです。この革命的なソリューションは、Comb ICeGaNと呼ばれ、スマートICeGaN HEMTとIGBT（絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ）を統合したモジュールで、コスト効率を高めることを目指しています。

低コストと高効率の両立

Giorgia Longobardi博士、CGDの創業者兼CEOは、「従来のEVパワートレイン用インバータには、コストは低いが効率が悪いIGBTか、非常に高効率だが高コストなSiCデバイスが使われている」と述べています。CGDの新しいICeGaNコンボは、これらの短所を克服し、EVの充電速度と航続距離を向上させるための画期的なソリューションです。

技術的な革新

CGD独自のCombo ICeGaN技術は、ICeGaNデバイスとIGBTデバイスが並列に動作するアーキテクチャを活用しています。このシステムは、低負荷時にICeGaNスイッチが非常に効率的に働き、最大負荷時やサージ状態ではIGBTがその能力を発揮します。また、この技術は温度変化に応じてスイートな条件下での動作効率を最大化することができます。

さらに、Combo ICeGaNは感知機能と保護機能を搭載しており、最適な駆動を実現することで、デバイスの安全性を高めています。これにより、EVエンジニアはDC/DCコンバータやオンボード充電器などでGaNの特性を最大限に活かすことができ、100kWを超えるトラクションインバータ市場にも対応可能となります。

実証実験と今後の展望

CGDは、Combo ICeGaNを使用したデモを今年末に実施することを予定しており、すでにいくつかのTier 1自動車メーカーと協力しています。教授のFlorin Udreaは、「これほどシナジー効果を持つ技術の融合は見たことがない」と高く評価しています。

APECへの出展

CGDは、2025年3月16日から20日までアメリカのジョージア州アトランタで開催されるApplied Power Electronics Conference and Exposition（APEC）に出展予定です。ブース2039でCombo ICeGaNの詳細について紹介しますので、お立ち寄りください。