日タイ技術協力会議で日本の安全管理技術が紹介されました
日タイ技術協力会議の開催
令和7年6月10日、日本とタイの技術協力を深める「日タイ技術協力会議」がタイのバンコクで行われました。この会議は、3月28日にミャンマーで発生した地震を受けた第3弾の支援として位置付けられています。日本の国土交通省が主催し、建設時の安全管理や地震後の安全点検をテーマに、日本が持っている知見をタイ政府の関係者と共有しました。
背景と目的
4月30日に行われた日本側の国土交通大臣とタイ運輸大臣の会談では、この会議の開催要請が出され、早速具体的な準備が行われました。会議は、タイの高速道路公社の会議室で行われ、基本的には日本側の専門家が建設分野における安全管理の必要性を伝えるために集まりました。
会議の概要
会議は14時から17時半まで行われ、参加者は日本側から35名、タイ側から約100名が出席しました。開会挨拶では、日本側の廣瀬技監、タイ側のチャヤタン・プロムソーン次官、梶原公使がそれぞれ挨拶し、会議の開催に対する感謝の意や今後の期待について述べました。
安全管理への取り組み
会議では、タイ運輸省による「建設安全監査委員会」の取り組みが紹介され、タイにおける主要道路工事でどのように安全管理が実施されているかが説明されました。続いて、日本側の専門家たちが、発注者と受注者の視点から安全管理の手法や具体的な技術を紹介し、活発に意見交換が行われました。
地震後の安全点検
さらに、地震後の対応として、日本の補修や補強技術に関する発表も行われました。JICAの須原課長や土木研究所の片岡耐震研究監が、地震後の点検プロセスや具体的な応急対応の手法を披露し、参加者たちはその内容に興味を持った様子でした。これにより、タイ側は日本の技術や知見の重要性を再認識したことでしょう。
見えた未来の協力
会議の最後には、チャクリー主席監察官と廣瀬技監が閉会挨拶を行い、全体のディスカッションを振り返りつつ、将来的なタイにおける安全性の向上を目指して引き続き協力を続けることを確認しました。このような会議は、両国間の友好関係を深化させ、効果的な技術協力を展望するための貴重な機会です。
結論
日本とタイの技術交流は、今後も多くの可能性を秘めています。本会議を通じて得られた知見は、タイの建設業界の安全性向上に寄与することを期待しています。また、将来的には他の分野への技術協力も視野に入れ、さらに深い関係構築が期待されます。国土交通省は、このような活動を通じて、公共安全の観点からも重要な役割を果たしていくことでしょう。