高岡市におけるものづくりの新しい試み
富山県高岡市で、地域のものづくりをより活性化させるための新しい取り組みが始まる。「ツギノテ実行委員会」が設立され、手を取り合いながら協力し、新しい産業や商品の創出を目指したプロジェクトが始動した。これは、単なるイベントの開催にとどまらず、地域の課題を解決するためのプラットフォームとして機能する。
目指す未来:手を取り合ってつくる産地へ
「ツギノテ実行委員会」は、ものづくりの新たな価値観を生み出すことを目的としている。そのビジョンは、「手を取り合ってつくる産地へ」と掲げ、互いに尊重し合える持続可能な産地を築くことである。実行委員会では、異なる業種の人々が集まり、そのアイデアや技術を融合させ、新たなご縁を探す場を提供することを目指す。具体的には、伝統的なものづくりと革新を交えた新しい価値の創出に取り組む。
算出の背景:クラフトフェア ツギノテ
本プロジェクトの根幹は、2023年に開催された「クラフトフェア ツギノテ」にさかのぼる。このイベントには約3,800人が来場し、96社のものづくり企業が参加。参加企業同士の交流が促進され、協業による新商品の開発が実現。一連の成功を踏まえ、改めてツギノテ実行委員会が設立され、地域に根付く“ものづくり”の伝統に新しい価値観を融合させるための戦略を練っている。
2024年度の具体的な取り組み
今後の活動計画として、以下の項目が挙げられている:
- - 産地の社会課題に関する調査を通じた課題解決支援。
- - 各企業の技術を紹介する動画制作を実施。
- - イベント内での技術展示や交流機会の創出。
- - 新商品開発をサポートし、購買促進のための特典を提供。
- - 産業理解深化を目的としたシンポジウムの開催。
実行委員会の構成と役割
実行委員長には、クラフトフェアの発起人でもある株式会社ROLEの羽田純氏、副実行委員長には株式会社能作の能作千春氏と、漆芸吉川の吉川和行氏が就任。多様な職種のメンバー約20名が参画しており、異業種の交流の場を提供していく。
2024年度「クラフトフェア ツギノテ」の概要
来年10月には「クラフトフェア ツギノテ」が開催され、富山県内外のクラフト企業や関係者が一堂に会する予定。入場料は無料で、様々なブースやワークショップが用意され、多世代が楽しめるイベントになる。
このように、ツギノテ実行委員会の設立は、地域のものづくりの可能性を広げ、未来志向の産地づくりに向けた大きな一歩となるに違いない。今後の活動に注目が集まる。