三重県とマイナビ、地域人材還流に向けた新たな一歩
三重県と株式会社マイナビが、地域の高校生を対象にした人材還流の促進に関する連携協定を初めて締結しました。これは、若者の県外転出が課題となる中、大学卒業後のUターンや地元企業への就職を促進することを目指しています。この協定は2023年4月9日に三重県庁で締結され、県内企業と高校生との接点を強化する取り組みが期待されています。
協定締結の背景
今回の協定は、マイナビが提供する高校生向けの探究学習プログラム『Locus』を活用して、地元企業の魅力を伝え、県内就職を促進することが目的です。特に、若者の県外転出が続き、地域経済に影響を及ぼす中で、地元企業や団体の魅力を効果的に伝え、地域への人材還流を図ろうという取り組みが不可欠です。これによって、三重県内の学生たちに地元での就職の魅力を再認識させ、将来的な人材の流出を防ぐ狙いがあります。
協定の具体的な取り組み内容
本協定に基づく具体的な取り組みは以下の通りです。
1.
県内企業等の魅力の伝達: 高校生に対して、県内で働くことの魅力や地域企業の活動を紹介し、希望を持たせます。
2.
地域企業の人材確保対策: 県内企業や団体に対して、人材を確保するための魅力向上手法をアドバイスします。
3.
効果分析の実施: 協定に基づく取り組みの効果を分析し、さらなる改善を図ります。
4.
地域コミュニティへの貢献: その他、地域への人材還流を促進するために貢献できる事業を展開します。
『Locus』プログラムの概要
『Locus』プログラムは、地域、業界、企業の現状を学ぶことで、社会に必要な「課題特定」と「解決力」を伸ばす教育プログラムです。2024年度までの利用者数は累計約20万人に上り、多くの高校生がこのプログラムを通じて学びを深めています。このプログラムでは、地域課題を学んだ後、地元企業へのフィールドスタディを通じて生徒たちはリアルな課題解決事例に触れることができます。
プログラムの中で行われる「フィールドスタディ」では、地元企業への直接訪問が行われ、そこでは企業が直面する課題の解決に向けた取り組みや成功事例を学びます。この経験を通じて、生徒たちは自主的に課題を発見し解決する力を養うことが期待されています。
未来への展望
マイナビは、『Locus』を通じて高校生に地域企業との接点を提供することで、彼らが自らの進路を見つめ直すきっかけを創出しています。また、適性診断ツールやキャリアログといった継続的な自己成長を記録できるコンテンツも提供し、大学進学後の自己実現をサポートします。このように、三重県とマイナビの連携協定は、地域経済の振興と若者の人材還流に向けた重要な一歩となるでしょう。