電子帳簿保存法調査
2022-06-28 10:00:10

改正電子帳簿保存法に企業はどう対応しているのか徹底調査

改正電子帳簿保存法の影響と企業の対応



2022年1月、電子帳簿保存法が改正され、ペーパーレス化の促進が進められました。同法の改正に伴い、事前承認制度の廃止やスキャナ保存後の原本廃棄の可能性が示された一方で、従来の書面保存が認められなくなり、罰則も強化されるなどの変更がありました。このため、企業は新たな取り組みを進める必要があります。

企業の規模に関わらず、WebやE-Mailを介した電子取引を行うすべての事業者が対象となる中、税法が頻繁に改正されることも含め、これに対応しきれない企業もあると予測されます。特に、経理と税務が分離されている企業においては、度重なる法改正が業務の負担を増す可能性があるため注意が必要です。

このような背景を受け、株式会社EPコンサルティングサービスが行った調査では、電子帳簿保存法の改正に関する企業の対応状況が明らかにされました。調査対象は、従業員が100人以上1,000人以下の企業の経営者及び経理・税務責任者です。

改正内容の把握状況



調査によると、電子帳簿保存法の改正について 『完全に把握している』と回答したのは27.6%、『ある程度は把握している』が56.3%という結果でした。一方で、13.5%の企業は『あまり把握していない』、2.6%は『全く把握していない』と答えており、改正内容の完全な理解には至っていない企業も多いことがわかりました。

特に、難解な点として指摘されたのは、PCで作成した帳簿の取り扱いや、手書きの帳簿への対応、スキャンの手際に関する疑問でした。このような不明点は、企業が新たな法制度に適応する際の障害となる可能性があります。

課題と効率化の可能性



電子帳簿保存法は1998年に制定されて以来、数度にわたる改正が行われています。2022年には更なる適用が加わり、企業は税法改正にタイムリーに対応することが求められています。調査の結果、21.9%の企業は『問題なく対応できている』と答えていますが、53.9%の企業が『時間や工数はかかるが対応できている』とし、21.1%が『あまり対応できていない』、3.1%が『全く対応できていない』と回答しています。このことから、税法改正への適応には企業間で大きなばらつきがあることがわかります。

経理と税務の担当が同じ社員に任されている企業は69.9%に達し、分業による非効率性が懸念されています。これに関して、経理と税務が担当分かれていることが『時間や工数がかかる』と感じている企業は83.4%に上ります。この状況を打破するために、経理-税務の統合を検討する必然性があるかもしれません。

その他の改正制度と対策



また、2022年4月1日にはグループ通算制度が導入され、その認知度は38.0%が『大体の内容を把握している』と答え、52.2%は『名前は知っているが内容は不明』でした。まだ制度を十分に活用できていない企業も多い様子です。新制度への適応方法として、『現行の販売管理システムが適格請求書を管理できるか確認中』との回答が52.2%を占め、準備のための流れは進んでいることが伺えます。

これとは別に、2023年10月1日にはインボイス制度も導入予定であり、これに対する企業の準備状況も問われました。調査結果では、37.8%が『適格請求書発行事業者としての登録準備』に取り組んでいるとのことでした。

結論



以上の調査結果より、改正電子帳簿保存法やグループ通算制度、インボイス制度に対する理解度は十分とは言えないことがが明らかになりました。これにより、税法改正への適切な対応が求められます。特に経理と税務を一本化することや、業務のアウトソーシングにより効率化を図ることが求められます。株式会社EPコンサルティングサービスは、こうした課題に効果的に対処できるプロフェッショナルサービスを提供しています。詳しい情報は、公式サイトをご覧ください。

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