ジェイテクトが開発した新型ベアリング
株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市)は、高性能の電気自動車(EV)のeAxle向けに新たに開発したグリース潤滑のセラミックボールベアリングを発表しました。この新製品は、高速回転を要求される駆動モーターに最適化されており、EVの性能を一層高めることが可能です。
開発の背景と目的
近年、電気自動車の需要が急増し、高出力の駆動モーターが求められています。しかし、車両設計やユニット構造の制約により、eAxleモーター内部に油を供給できない場合が多発しています。この課題を解決するため、ジェイテクトはオイルの代わりにグリースを使用したベアリングを開発しました。この技術により、eAxleへの搭載が可能になり、同時に電気自動車の駆動モーターが求める高速回転に対応できるベアリングを実現しました。
新ベアリングの特長
新しく開発されたベアリングは、以下の特長を持っています:
1.
高炭素軸受鋼を使用: 軌道輪(内外輪)に高炭素軸受鋼を採用し、強度と耐久性を確保。
2.
軽量で高剛性のセラミックボール: 転動体として非導電性のセラミックボールを使用し、軽量化を図ることで遠心力を抑え、高速回転時の発熱を低減しています。
3.
非接触シール: グリースの保持性を高め、グリースの漏れを防止します。
4.
高剛性設計: 高速回転に対応した保持器を採用し、高速安定性を実現しています。
5.
合成系長寿命グリース: 高温における油分保持性、耐水性、耐腐食性に優れたグリースを使用し、駆動モーターの高温連続回転と長寿命化を実現しています。
このベアリングは、30,000r/minという高速回転にも対応しており、これによりEVの性能を飛躍的に向上させることが期待されています。
今後の展望
ジェイテクトは、2030年までに「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」というビジョンを掲げています。このビジョンの下、高性能電気自動車向けの製品提案を通じて、モビリティ社会の未来を切り拓いていく「ソリューションプロバイダー」への変革を図っております。また、電気自動車に限らず、多様なモビリティに寄与するソリューションを探索し、幅広い産業に貢献するため、さらなる技術開発と提案を進めていきます。
今後も、ジェイテクトの革新にご注目ください。特に2026年5月12日にはeAxle向けに最高40,000r/minに対応した超高速回転深溝ボールベアリングの開発も発表予定です。これにより、eAxleの小型・軽量化にも貢献するでしょう。