Z世代インフルエンサーが示すPR案件受諾の基準
株式会社Reaplusが実施した「Youth Now!」によるトレンド調査では、Z世代のインフルエンサーの80%が企業からのPR案件を断っていることが明らかになった。これにより、インフルエンサーと企業の間に存在する選択基準が浮かび上がってきた。特に重要視されているのは、報酬よりもブランドとの世界観の一致やフォロワーとの関係性である。
調査の概要と目的
本調査は、インフルエンサーがPR案件を受け入れる際に特に重視する基準や企業側の課題について明らかにすることを目的としている。リサーチは個別インタビュー形式で行われ、参加者は美容やエンターテインメントに関するインフルエンサーである。調査では、“案件受諾・拒否の基準”に焦点を当てている。
1. 高報酬と低評価の逆転現象
インフルエンサーが案件を受けるかどうかは、金額の優劣に依存していないことが分かった。調査結果によれば、一部のインフルエンサーは無償でも受ける案件がある一方で、高金額にもかかわらず世界観の不一致を理由に断ることもある。
この調査から分かることは、金銭的報酬は二の次であり、「信頼関係の維持」が最も重要な判断基準であるということだ。フォロワーとの関係を損なわないことが、インフルエンサーにとって何よりも大切な要素とされている。
2. コミュニケーションの重要性
企業からの連絡が途絶えたり、フィードバックがない場合は、インフルエンサーはその関係性を気軽に終わらせてしまうことが確認されている。投稿後に「効果的だったか」といったフィードバックを受け取ることは、特に重要であり、こうしたやり取りはインフルエンサーとの長期的な関係構築に繋がる。
具体的な提案
調査結果を受け、企業側が採用すべき戦略についての具体的な提案も導き出された。まず、依頼文で“8割決まる”という言葉が象徴するように、パーソナライズや理由を明記することが重要だ。また、報酬だけでなく、ブランドとクリエイターの一致が最も大切という指摘もあった。
事前に企業とインフルエンサーが合意した内容に基づき、修正がない状態でフィックスされることも、信頼関係を築く上で必要な要素である。さらに、KPIの見直しが求められており、「いいね」だけでなく「保存・インプレッション」を軸にした評価が新たな基準となるべきである。
3. 企業が取るべき敬意のあるアプローチ
この調査を通じて印象的なのは、インフルエンサーが企業を“選ぶ側”に完全にシフトしているという事実だ。かつてのように「お金を払えば大丈夫」という考え方は通用せず、企業は“誰と組むか”という要素を考慮しなければならない。今後のインフルエンサーマーケティングは、発注ではなく「共創」が求められる時代に突入している。
最後に、株式会社Reaplusの代表が語ったように、インフルエンサーとの関係を構築するためには、企業がコントロールするのではなく、選ばれる設計をすることが不可欠だ。これからのマーケティング戦略には、インフルエンサーと企業の相互理解と共通のビジョンが必要なのだ。
これからの企業の行動
Z世代のインフルエンサーにアプローチする際には、彼らの価値観や行動の背景を理解した上で、信頼関係を築く戦略を練ることが成功の鍵を握るだろう。特に、SNS時代においては、インフルエンサーの声を無視することはできない。彼らとの協力関係が、企業にとって重要な競争優位となることは間違いないだろう。