スギノマシン、新人事制度を2024年10月に導入
スギノマシンは、新たな人事制度を2024年10月よりスタートすると発表しました。この制度は「技術志向企業」としての成長を目的に、マネジメント力の強化と優秀人材の確保を目指した内容が盛り込まれています。
新しい人事制度の概要
1. マネジメント力の強化
スギノマシンは、マネージャーに求められる基礎的な能力を評価する新たな制度を導入します。具体的には、マネジメントスキルを明確にし、評価の基準とすることで、適切な評価と処遇が行える仕組みです。このマネジメントスキルは、戦略・組織、会計・財務、マーケティング、情報システム、業務マネジメント、人事・労務といったカテゴリに分類され、それぞれに応じた期待役割が設定されます。
評価は、星取表の形式で自身のスキルを可視化し、OJT(On-the-Job Training)やOff-JT(Off-the-Job Training)を通じて徐々に育成されます。たとえば、課長に求められるスキルでは、キャリア開発の設計・運用が挙げられ、モチベーションを高め、個人のビジョンを企業のビジョンと統合した目標の設定を支援することが求められています。
2. 教育施策の整備
マネジメントスキルに基づく教育が新たに整備され、OJT中心から階層やジャンル別のeラーニングを活用した体系的な教育に変わります。これにより、マネージャーは必要なスキルや学ぶべき内容を明確に把握でき、個々の成長を支援する仕組みが整備されます。
3. 年功的要素の払拭
優秀な人材を確保するため、年功序列を見直し、定年後の再雇用者の処遇改善を進めます。2025年4月からは、定年前と同等の役割を担う再雇用者に同様の給与水準を提供し、昇格制度の対象にも追加します。
管理職の早期登用を可能にするため、在籍年数の要件も緩和され、実力に基づく評価が強化されます。この結果、最短で入社3年目の新卒が管理職へ登用される可能性も出てきます。
代表取締役副社長の見解
杉野岳副社長は、「人口減少が進む日本において、人材の確保とともに生産性向上が企業にとっての課題です。精神論や単なる労働強化ではなく、スキルとモチベーションの向上が鍵だと考えています」と述べています。
彼は、スギノマシンが地方都市で開発し、世界市場でニッチリーダーを目指す「グローカルニッチリーダー戦略」を遂行するため、この人事制度改革が不可欠であると強調しました。
まとめ
このように、スギノマシンは新しい人事制度を通じて、企業の成長を促進するための礎を築こうとしています。今後の展開が注目される中、優秀な人材が集まり、さらなる発展が期待されます。