サーキュラーエコノミー調査
2022-08-17 11:00:02
企業のサーキュラーエコノミー検証:意識と取り組みのギャップを探る
企業のサーキュラーエコノミー検証:意識と取り組みのギャップを探る
現在、持続可能な社会を実現するための取組みが求められる中、サーキュラーエコノミーに対する注目が集まっています。サーキュラーエコノミーとは、資源の最大限の活用を目指し、廃棄物を出さないことを基にした経済モデルです。しかし、今回の調査からは企業経営者の意識と、実際に行われている取り組みの間に大きなギャップが存在することが明らかになりました。
サーキュラーエコノミーの定義とその必要性
サーキュラーエコノミーは、3R(リデュース・リユース・リサイクル)を進化させた概念です。この考え方では、廃棄物を出さないように製品やサービスを設計することが重視されます。日本経済は、コロナやウクライナ情勢、円安の影響を受け、企業にとってサーキュラーエコノミーへの移行は非常に重要な課題となっています。サステナブルな経済活動のために、企業はこの新たなモデルを理解し、実践していく必要があります。
認知度の低さが浮き彫りに
株式会社エコリオが行った調査によると、サーキュラーエコノミーについての認知度は役職によって大きく異なっています。経営者や課長クラスは比較的高い認知度を持っている一方で、一般社員の7割がその存在を知らないという結果が出ました。このことから、意識の底上げが急務であることが示唆されます。
取り組みの現状
調査では、サーキュラーエコノミーの3原則(廃棄物を出さない設計、製品や資源を長く使う、自然システムの再生)に基づく取り組みがどの程度行われているのかも評価されました。具体的な取り組み例として、食糧廃棄物をバイオマス発電に利用する試みや、製品の定期メンテナンスを行うことで寿命を延ばすなど、多様な事例が報告されています。
しかし、調査の結果、34.9%の企業はサーキュラーエコノミーへの具体的な取り組みを行っていないこと、また27.7%の企業が自社の取り組みについての理解が不足していることがわかりました。この現状を打破するためには、全社的な知識の普及と理解が必要です。
今後の課題と展望
サーキュラーエコノミーの重要性を認識しつつ、59.4%の回答者が今後特に取り組む必要がないと感じている現状は、根本的な意識改革が求められることを意味しています。企業は、自らの経営モデルがどのように持続可能性に寄与できるかをしっかりと考えるべきです。
一方で、実施する際の課題として「意識改革」、費用対効果の観点、再利用の品質担保などが挙げられました。これらの課題に正面から向き合うことで、サーキュラーエコノミーへの移行が現実のものとなるでしょう。
結論
調査結果からは、サーキュラーエコノミーに取り組む企業の約70%がその概念を理解したうえで責任を持って行動している一方で、多くの企業がその準備が整っていない状態であることが浮き彫りになりました。一人ひとりがこの概念を理解し、より良い社会を目指して実践することが重要です。サーキュラーエコノミーは決して遠い存在ではなく、日常の中で簡単に取り入れられる考え方です。
我々は“廃棄物”の概念を捨て、すべてを“資源”として捉える思考を養っていく必要があります。これが、循環経済を実現する第一歩となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社エコリオ
- 住所
- 東京都千代田区大手町1-2-1Otemachi Oneタワー6F
- 電話番号
-