葬送一体型台車『Full Moon』
2025-10-15 17:26:27

株式会社GK京都が手掛けた葬送一体型台車『Full Moon』、2025年グッドデザイン賞ベスト100に選出

株式会社GK京都による革新デザインの発表



株式会社GK京都は、葬送一体型台車『Full Moon』(NKC×kaimen×CONCENT×GK京都)が2025年度グッドデザイン賞において、ベスト100に選出されたことを発表しました。この台車は、現代の葬送の現場が抱える課題を解決するために設計されており、少子高齢化による需要の変化や、葬送儀式の多様化に対応することを目的としています。

増加する葬送ニーズと新たな解決策



『Full Moon』は、火葬場で故人を運ぶための台車として、葬送の儀式をより穏やかに支えることを目指しています。調査や参与するといった多角的な観察を経て、現代の葬送が「標準化された儀式」から「個別の選択」が重視される流れへと変わっていることが見えてきました。この変化を背景に、少人数で行う葬儀スタイルの需要が高まっています。これらの要素をふまえ、台車のデザインを進めました。

デザインのポイント



特筆すべきは、棺を運ぶ台車と収骨を行う台車が一体化された点です。これまで別々に機能していたものを一つに統合することにより、スペースの合理化を図りつつ、儀式の統一感を高めました。外観は機械的な印象をできる限り抑え、故人やご遺族に優しいデザインを採用しています。

操作方法では、棺搬送と収骨の双方を簡単に行えるように設計されており、LEDインジケータを用いて操作のサポートを行います。また、別体の祭壇アタッチメントを使用することで、台車は祭壇機能も果たすことができ、これにより一台で葬送に関わる全工程を担うことができます。

社会的課題への応答



デザインはこれまで十分に注目されなかった葬送というテーマに対して、慎重な観察と試行を経て行われました。火葬場を運営する側の実務や経済的制約など、多面的な視点からアプローチし、儀式を支える装置としての役割を再定義しました。ご遺族が抱える心理的な負担を軽減し、尊厳を伴った葬送を実現するために、デザインが果たすべき役割を深く考察しています。

審査員からの評価



グッドデザイン賞の審査員は、フルムーンの革新性を評価し、葬送の動線、儀式性、省スペース化を同時に実現した点を高く評価しました。高齢化が進む社会において、限られた人員と空間でも尊厳を持った葬送を維持することが重要であり、それを実現するベースとなる製品として注目されています。形式に対する柔軟性も兼ね備えており、様々な文化や宗教に対応できるよう考慮されています。

未来の葬送を考える



『Full Moon』の開発を通じて、株式会社GK京都は葬送における新たな可能性を示しました。社会の変化に伴うニーズに応え、更に中心的な役割を果たす製品を生み出すことが目指されています。今後の葬送の在り方についても、深く考える機会を提供することが期待されます。『Full Moon』が、人の尊厳に寄り添うデザインとして広く受け入れられる日も近いかもしれません。


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会社情報

会社名
株式会社ジイケイ京都
住所
京都府京都市上京区相国寺東門前町657
電話番号
075-211-2277

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