国産発!革新技術によるファイル共有システムの開発
ジェイズ・コミュニケーション株式会社は、2026年1月1日に新しいファイル共有システム「RevoWorks ZENMU-Storage」の提供を開始することを発表しました。このシステムは、株式会社ZenmuTechが開発した秘密分散技術のSDK「ZENMU Engine」を搭載しており、データの安全な流通を実現します。
課題解決のための新たなアプローチ
近年、企業のデータを狙った不正アクセスや情報漏洩が相次いでおり、従来のオンラインストレージやファイル共有サービスには深刻な課題があります。これらのサービスは、IDやパスワードが漏洩した時点でデータの安全性が脅かされてしまいます。RevoWorks ZENMU-Storageは、こうした脆弱性を根本的に解決するために開発されました。特に、最近増加しているランサムウェア攻撃に対して、従来のファイル共有方式における「PPAP」問題をも解決することを目指しています。
特徴と安全性
RevoWorks ZENMU-Storageでは、「意味のないデータ」によって情報を保護する秘密分散技術が採用されています。具体的には、データを「分散ファイル」と「分散ファイル片」に分けて管理します。
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分散ファイルは「無意味化」された状態で公開され、これにより攻撃者が手に入れたとしても実質的な意味を持たないデータしか得られません。
2.
分散ファイル片は別の経路で管理され、安全性がさらに高まります。こうしたシステムにより、情報漏洩のリスクを実質的にゼロに近づけることが可能になります。
この仕組みに関しては、特許出願の準備も進めているとのことです。また、自治体のネットワーク分離環境や金融機関、さらには「RevoWorks ZONE」との連携によるデータ管理の一体化など、幅広い業界における利用が期待されています。
提供形態と時期
RevoWorks ZENMU-Storageは、仮想ソフトウェアライセンスとして提供され、2026年1月1日からの販売が予定されています。
ジェイズ・コミュニケーションの展望
同社の代表取締役社長、愛須康之氏は、「サイバー攻撃の脅威は増す中、従来の対策には限界があります。本サービスを通じて、国産技術により“情報が意味を持たない状態で流通する”という新たな常識を打ち立てたい」と述べています。また、今後3年間で30億円の売上を目指し、日本から発信するセキュリティソリューションの世界展開にも力を入れるとのことです。
パートナー企業との協力
株式会社ZenmuTechの代表取締役社長、阿部泰久氏も、今回のプロジェクトに寄与することができることを大変喜んでおり、安全なデータ社会の実現に向けた協力体制を強化していく意向を示しています。
この新たなシステムが、どのようにして情報社会に新しい価値を与えるのか、今後の展開に注目が集まります。ジェイズ・コミュニケーションとZenmuTechは、役立つ情報流通基盤の構築を目指し、サイバーセキュリティ分野における国産ソリューションの拡充に全力を傾けます。
まとめ
RevoWorks ZENMU-Storageの登場は、デジタル時代における情報管理の新しい可能性を示唆します。今後、より多くの企業や自治体がこの革新的なシステムを導入し、安全な情報社会の実現に向けた一歩を踏み出すことでしょう。