日本ゼオンが特別協賛する高校化学グランドコンテスト
東京都千代田区に本社を構える日本ゼオン株式会社は、2023年も「第19回高校化学グランドコンテスト」に特別協賛しました。このコンテストは、芝浦工業大学が主催し、高校生や高等専門学校生の学習研究活動を支援するものです。2004年にスタートし、科学的な創造力を育むことを目的としています。
日本ゼオンの豊嶋哲也社長は、このイベントの趣旨に賛同し、昨年に続き特別協賛を決定。コンテストは「化学の甲子園」とも称され、多くの若者たちが科学の世界に触れる貴重な機会とされています。
コンテストの内容と成果
2023年の最終選考会は、10月26日から27日にかけて東京都内で実施され、90チーム以上、302名の参加者が集まりました。審査を通過したチームはポスター発表89件、口頭発表10件を行い、その中での優れた成果が表彰されました。
特別協賛の一環として、日本ゼオン・チャレンジ賞が長野県飯山高等学校に授与されました。授賞チームは、ミドリムシを活用した二酸化炭素吸収ボール「MBR」を研究した自然科学部の学生たちです。彼らは、光合成を行う緑藻類を利用し、アルギン酸カルシウムのビーズに閉じ込めるという革新的なアプローチで、地球温暖化問題の解決に挑みました。
受賞チームのコメント
飯山高等学校の受賞者たちは、二酸化炭素吸収能力や培養特性について研究を行ったことを誇りに思い、このような賞をいただけたことに感謝を述べています。「これからはMBRの普及に向けてさらに研究を進めてこの問題に取り組んでいきます」と、意欲を見せました。
ゼオンのコメント
日本ゼオンの審査委員長である坂本圭氏は、今回の研究の独自性や熱意を高く評価しました。「生きたミドリムシを粒子に閉じ込めるという発想は素晴らしく、実験を通じて得られた観察結果は、主体的に研究に取り組んだ証です。科学実験には「手触り感」が重要であり、これからも自信を持って研究に挑戦して欲しい」と述べています。
今後の支援活動
日本ゼオンは、次世代を担う人材育成に向けて、引き続き高校化学グランドコンテストへの協賛を通じて科学教育を強化していく考えです。未来の科学者たちが自由に表現し、創造力を発揮できる場作りに尽力し、社会に貢献できる人材を育てていくことを目指しています。今後のコンテストにも期待が高まります。
若い世代の科学に対する興味と情熱を育む重要な挑戦として、この取り組みはますます大きな意義を持つことでしょう。