魚食離れの時代に求められる価値とは?
魚食文化への挑戦
現在、魚食離れが進行する中、消費者が本当に求める魚の価値について考えさせられます。特に近年、サバなどの魚が不漁になり、価格も高騰しています。そんな中、株式会社飯田商店(千葉県銚子市)代表取締役社長の飯田安敏氏は、25年前から骨取り魚という新しい形態の商品を開発してきました。この取り組みが業界でどのような影響を与え、消費者にどのようなメリットをもたらしたのか、さまざまな視点から見ていきます。
骨取り魚の誕生
飯田商店が「骨取り魚」を提案した当初、骨を取り除いた魚は、特定の用途にしか使われず、一般家庭にはほとんど浸透していませんでした。しかし、消費者からの「骨がない方が使いやすい」という声が、商品開発の起点となりました。市場調査を経て、あるスーパーとの協力を得て販売を開始すると、当初の予想を大きく上回る反響がありました。「子どもが魚を食べるようになった」「骨を気にせず使えるので助かる」といった消費者の実体験が、飯田商店のさらなる挑戦を後押ししました。
骨取りへの深いこだわり
飯田商店は、ただ「骨がない」というだけではなく、魚本来の美味しさを保つために、製造過程の研究に多くの努力を注ぎました。魚の種類によって異なる骨の配置や肉質に応じて、細かな調整が必要です。「骨があって当たり前」という業界の常識に対して挑み、手間をかけた分、消費者に安心して食べてもらえる製品を提供することが重要視されました。忙しい家庭や高齢者が増える現代社会において、これらの取り組みが、魚食文化の維持と発展に大きく寄与しています。
成功の証
飯田商店の努力はみごとに実を結び、主力商品の『無塩骨取りさば』は楽天市場で2024年・2025年の2年連続総合ランキング1位を獲得しました。EC事業も本格化し、毎年30%近い成長を遂げています。消費者からは「お弁当に毎週使っている」「子どもがこの魚だけは食べてくれる」「高齢の親でも安心できる」といった声が多数寄せられています。これこそが、飯田商店が目指す「魚をもっと身近にする」という理念の証なのです。
高品質へのこだわり
飯田商店が扱う魚は、主に北欧で捕れた天然の「大西洋サバ」です。この選択に際して、品質へのこだわりが見て取れます。特に、10月に漁獲された大西洋サバは、脂質含有量が非常に高く、焼いた際には良質な脂が豊富に含まれています。通常、「国産が一番」といった考え方が優先されがちですが、飯田商店では料理や目的に応じて最適な選択をすることで「おいしさ」を最大化しています。
これからの展望
今後も、飯田商店は骨取り製品の展開を拡大しつつ、魚を食べる機会を増やしていくという使命を継続します。水産資源の変化や魚食離れが進む中で、新たな魚種の骨取り商品を展開する計画も進めています。飯田商店は次世代に魚食文化をつなげるため、今後もさまざまな挑戦を続けていくことでしょう。
会社情報
- - 社名: 株式会社飯田商店
- - 創業: 明治年間
- - 所在地: 千葉県銚子市
- - 代表: 飯田安敏
- - 事業内容: 水産品加工販売・通信販売事業
- - 公式サイト: https://yamagoiida.co.jp/
- - 主な受賞・認証: モンドセレクション3年連続金賞(しめ鯖)、楽天市場年間総合ランキング2年連続1位(2024年・2025年)、HACCP認証取得(2020年)