革新的なウェアラブルデバイスが膝関節のケアを変える新技術の特許取得

iMUの歩行解析計がもたらす膝ケア革命

iMU株式会社が自社開発したウェアラブルデバイス「歩行解析計 iMU One」に関する特許を取得し、膝関節の健康管理に革命が起きようとしています。このデバイスは、わずか5メートル歩くだけで膝への負担を可視化することができ、特に変形性膝関節症に対する新たなアプローチとして注目されています。

特許の内容

今回取得した特許は、特許第7587812号と7587813号の2つで、いずれも膝関節内反モーメント（KAM）を簡便に測定する技術に関するものです。特に注目すべきは、1つの加速度センサーによって膝関節の内側にかかる負荷を推定できる点です。この技術により、従来の大掛かりな機器を使うことなく、簡単に膝の負担を測定できるようになります。

1. 膝関節内反モーメントの重要性

変形性膝関節症は、進行すると日常生活にも大きな影響を及ぼす疾患です。早期に膝関節にかかる機械的負荷を検出し、適切な対策を講じることで、進行を遅らせることが期待されています。iMUの技術は、特に早期の段階でこの負担を意識的に軽減するためのデータを提供し、医療現場でのケアに貢献します。

2. 取得した特許の詳細

特許第7587812号では、加速度センサーによって得られたデータからKAMを推定する方法が記述されています。加えて、特許第7587813号では、この加速度データを自動的に処理し、KAMを推定するシステムが構築されています。これにより、医療従事者が膝の状態を把握しやすくなり、個々の患者に適したアドバイスを提供することが可能になります。

未来に向けた展望

iMUは、その特許技術を基に「歩行解析計 iMU One」を製品として販売することで、膝痛に苦しむ多くの人々の生活の質を向上させたいと考えています。今後は、研究開発を一層進め、より多くのユーザーに便利で有用な情報を提供することを目指しています。この新しい技術は、高齢社会において特に重要な役割を果たすでしょう。

iMU株式会社の背景

iMUは、慶應義塾大学医学部のバイオメカニクス研究室発のヘルスケアスタートアップです。膝の負担を可視化するデバイスの研究開発に取り組んでおり、その成果を利用して変形性膝関節症の進行リスク予測やリハビリテーションの支援を行っています。具体的な数値データを用いることで、より効果的な治療法や生活習慣の改善が期待されています。