第3回ディスレクシア・アートコンペティションが開催決定!
ディスレクシアという学習障害は、知的発達には影響がないものの、文字を書くことや読むことが難しい特性を持つ子どもたちにとって、社会的な理解や支援が不足しているのが現状です。最近では、ディスレクシアを抱える子どもたちが、別の形で自分を表現し、創造の喜びを感じる貴重な機会を提供する「ディスレクシア・アートコンペティション」が注目を集めています。
2025年、このイベントが3回目を迎えることが決定しました。開催の背景には、エッジの理事である藤堂高直氏の思いがあります。彼は、シンガポールのディスレクシア協会で審査員を務めた際に感じた日本でのディスレクシアに対する認識不足と、当事者たちの表現の場の必要性から、このコンペを発案しました。
第1回、そして第2回のコンペでは、参加者たちから個性的で豊かな表現力を持つ作品が多く寄せられました。彼らが文字ではなく視覚や感覚を駆使して表現する姿は、参加者や観客に新たな驚きを与え、同時にディスレクシアに対する理解を深めるきっかけにもなっています。
コンペティション概要
応募対象
応募対象は、ディスレクシア当事者(診断の有無は問いません)で小学校3年生から高校3年生、および未成年者です。また、インターナショナルスクールや海外の学校に通う子どもたちも対象にしており、年齢制限は8歳から18歳まで。国籍や居住地も不問としています。
テーマ
今回のコンペのテーマは「ディスレクシアな愉(たの)しみ」、英語では「Joy of Dyslexia」です。このテーマの下、1人1作品のみの提出が求められ、未発表の新作に限ります。
作品内容
受け付ける作品は、絵画、デジタルアート、彫刻、映像など多岐にわたります。他にも何でも自由に表現してもらえるため、各参加者の独自の視点や感性が存分に発揮される場となることでしょう。
賞金
最優秀賞には20,000円、優秀賞は2点で10,000円、佳作4点にはそれぞれ5,000円の賞金が用意されています。
エントリー期間
エントリーは2025年7月1日から8月31日まで受け付け、作品の提出期限は9月7日です。
審査員
審査員には、活躍中のディスレクシア当事者たちを招き、専門家としての視点を持ちながら評価を行ってもらいます。特に、コミュニケーションデザイナーの下村ゆうひ氏、DIY YouTuberのカルビ氏、芸術系大学生の斉藤佑有氏のメンバーが参加します。
表彰式
表彰式は2025年10月初旬にディスレクシア月間中、東京都内で行われる予定です。
結び
ディスレクシア・アートコンペティションは、単なるコンペティションにとどまらず、ディスレクシアへの理解を深める重要な活動です。参加することによって子どもたちは自分自身の存在を再確認し、自信を持つきっかけにもなります。今回のコンペを通じて、たくさんの子どもたちがそのクリエイティブな力を発揮し、明日へと羽ばたいていくことを願っています。