釈徹宗氏が「ちえうみ」アドバイザーに就任
仏教の智慧を現代社会に生かすべく、新たな取り組みが始まります。株式会社佼成出版社が運営する「ちえうみ」事業に、宗教学者で僧侶の釈徹宗氏が2025年2月1日よりアドバイザーとして就任することが発表されました。
「ちえうみ」とは、仏教を軸に宗教や哲学の知識を提供し、新しい観点からの情報を発信するプラットフォームです。釈氏は、長年にわたり宗教文化や思想に取り組んできた専門家であり、彼の加入により、より深い宗教的な視点でのコンテンツ発信が期待されます。
釈徹宗氏のコメント
釈氏は、就任にあたって次のように語りました。「宗教は、私たちが生を理解し、『生』と『死』に意味を与えるための重要な枠組みです。そのため、国、文化、経済などの文脈を通じて世界を解釈するのが人間の自然な生き方です。」
この言葉には、宗教が人生を通じてどのように役立つか、そしてそれが信仰としてどう広がっていくのかという深い理解が込められています。
「ちえうみ」は、仏教やその他の宗教に根ざした智慧をもとに、自らの視点を更新し、自己理解を深めるためのプラットフォームを提供します。さまざまなルートから、自らに響く言葉や思想を見つけ、日常生活に役立てていただけたらとの思いが感じられます。
釈徹宗氏 の履歴
釈徹宗氏は、1961年に大阪府で生まれました。現在は、如来寺の住職であり、NPO法人リライフの代表も務めています。また、著作には『喜怒哀楽のお経を読む』などがあり、宗教学の専門家として数多くの受賞歴を持っています。特に、論文「不干斎ハビアン論」で涙骨賞、著作『落語に花咲く仏教宗教と芸能は共振する』で河合隼雄学芸賞を受賞した実績があります。これらの経歴が、彼の「ちえうみ」での取り組みに大いに活かされることでしょう。
「ちえうみ」サービスの目的
「ちえうみ」では、2600年以上にわたる仏教の知恵を未来へとつなげていくことを目指しています。仏教の多様な側面を探求することで、時代を超えた智慧を提供し、より多くの人に仏教を身近に感じてもらえる場を作ることを目指します。キャッチコピーとして「仏教を、もっと身近に。」が掲げられており、仏教の知識と実践を日常生活に取り入れるための具体的なサービスを展開しています。
さらに進化する「ちえうみ」
「ちえうみ」が目指すのは、知識の交換や対話を通じて深い理解を促進することです。連載記事やインタビューを通じて、仏教の専門家や信者と交流し、共に考えることで、自己の宗教的な見解を広げていくことが期待されています。電子書店やSNSなど、さまざまな形での情報提供を目指している「ちえうみ」は、今後ますます多くの人々の心に寄り添う存在になるでしょう。
注目すべきは、公式サイトやSNSを通じた情報発信にも力を入れており、これによりより多くの人に仏教の智慧とその価値を伝えることが目指されています。「ちえうみ」を通じて、仏教の知恵がどのように現代社会に生かされ、人々の生活を豊かにするのか、進行中の展開に期待が高まっています。