マイクロブタと特別支援学校生徒の職場体験を通じた心の成長

東京都あきる野市にある「pignic farm&café」では、特別支援学校の生徒さんが初めて職場体験を行いました。この取り組みは、地域の社会貢献の一環として実施され、生徒さんにとってもスタッフにとっても特別な意味を持つ機会となりました。

職場体験のスタート

この職場体験には、特別支援学校「都立あきる野学園」の生徒一名が参加しました。最初は緊張した面持ちで、スタッフとのコミュニケーションもままならない様子でしたが、動物好きな彼女は、まずマイクロブタ（当店では「pigちゃん」と呼ばれています）との触れ合いから心を開いていきました。接触を通じて、彼女は少しずつリラックスし、楽しむ姿が見られるようになりました。

体験中は、pigちゃんのしつけや爪とぎのメンテナンスといった実習にも取り組みました。これは通常の仕事の内容に相当しますが、彼女は嫌な顔も見せず、一生懸命に取り組んでくれました。特に、トイレの掃除やカフェでのドリンク作り、ドーナツの焼き具合を調整する作業にも積極的に臨み、スタッフよりも上手に仕上げるなど、驚くべき成果を上げました。

また、最新のレジシステムを使う作業にも挑戦し、iPadでのレジ打ちもばっちりこなした彼女。お客様が快適に過ごせるよう、いつも以上に素早く掃除を行ってくれた姿が印象的でした。

心境の変化

実は、彼女は就職に対して少し不安を感じていたようです。しかし、この実習を通じて、体力面でも仕事に対する自信がついた様子。後日、あきる野学園の先生から報告を受け、「彼女がとても明るくなり、就職にも前向きになった」と聞きました。彼女はスタッフに美しい文字で感謝の手紙も届けてくれ、私たちスタッフ一同も感動しました。

スタッフの変化

この実習を行ったことで、スタッフたちも彼女との交流を通じて、「障がいを持った方」との垣根が消えていくのを感じました。彼女は恥ずかしがりながらもpigちゃんに対する愛情が伝わってきて、一緒に働く仲間としての絆を感じられました。感謝状は冷蔵庫に貼り、初心を大切にする気持ちを忘れず、今後の仕事に臨む決意を新たにしています。

社会貢献への道

この職場体験をきっかけに、私たちは社会貢献事業を本格的に進めることを決定しました。特に、地域の中学生の職場体験の受け入れを始めることにしました。また、近隣の障がい者就労支援施設「やまぐちや」さんとも連携し、pignicグッズの制作を依頼しました。コロナ禍により遠足に行けなかった保育園や幼稚園への貸し切り体験提供も決定し、8月には大久野幼児園のお子様を招待してpigちゃんたちと遊んでもらう予定です。さらに、老人ホームでのアニマルセラピーも検討中です。

マイクロブタの癒しを広めたい

私たちの目指すのは、マイクロブタを介した癒しの提供です。pigちゃんたちは人に寄り添うことが大好きで、イギリスではセラピーとして大活躍しています。イギリスの牧場主との約束を果たし、支えてくださる地域の農家や製材施設の皆さんに恥じないよう、しっかりと社会貢献事業を展開したいと考えています。

「pignic farm&café」を訪れてくださるお客様からの支援が、私たちのボランティア活動の源となります。ぜひ、多くの方々のご来店をお待ちしています。