能勢電鉄の運賃改定について
能勢電鉄株式会社は、2024年9月20日に国土交通省近畿運輸局に運賃改定の申請を行い、これが認可されました。この新しい運賃が実施されるのは2025年1月19日からであり、その背景には近年の輸送人員の減少や経営環境の厳しさがあります。
1. 改定の理由
能勢電鉄の輸送人員は1995年度をピークに、少子高齢化や周辺道路の整備により、年々減少しています。新型コロナウイルスの影響も重なり、現在ではピーク時の54%程度にまで減少。コロナ禍からの回復が見られる中でも、依然として厳しい状況が続いています。当社は、利用者のニーズに応えるべく、ワンマン運転や無人駅の導入、技術面での効率化を図ってきましたが、運賃を現行水準に保つことが難しくなっています。
の確保が困難になるとの判断から、運賃改定が必要に。この決定は、鉄道の安全維持やサービス品質の向上を見据えた対策として行われます。
2. 主な改定内容
改定される運賃は、以下のようになります。
- 初乗り運賃(2km以下)を20円引き上げ。
- 2.1km以上の区間については30円の引き上げ。
- 通勤定期の割引率を37.5%から34.0%へ縮小。
- 一方で、通学定期については現行金額を維持し、割引率が59.7%から63.8%に拡大します。これは家計への負担を考慮した結果です。
運賃改定の具体的な内容は、能勢電鉄の公式ホームページで案内されています。
3. 今後の展望
能勢電鉄は、2024年度から2027年度にかけて約809,000千円の設備投資を行い、駅施設のバリアフリーや美装化を進める計画です。さらに、800,200千円を車両のリニューアルに充て、179,000千円を安全対策に、1,589,800千円をサービス改善及び老朽機器の更新に使用します。
4. 現在の状況と今後の対応
今後も能勢電鉄は、利用者の皆様にご理解いただけるよう運営努力を継続するつもりです。厳しい経営環境に負けず、快適で安全な交通サービスを提供し続けるための取り組みを推進していきます。
利用者の皆様には、運賃改定についてのご理解とご協力をお願い申し上げます。詳細情報は、能勢電鉄の公式サイトやリリースページでご確認ください。これらの施策を通じて、今後も地域の交通インフラとしての役割を果たしていきます。