住信SBIネット銀行が対話型AI「Kore.ai」を導入し、顧客サービスを大幅に向上
住信SBIネット銀行はその先進的なテクノロジーを活かし、カスタマーサービスの強化を図るため、対話型AIプラットフォーム「Kore.ai」を導入しました。この取り組みは、企業のデジタルバンク事業や非金融事業において、より高品質な顧客体験を提供することを狙いとしています。
背景
住信SBIネット銀行は設立以来、デジタルバンク事業、BaaS事業、THEMIX事業を展開しており、特にモバイルアプリにおいて顧客から高い評価を得ています。しかし、近年のデジタル化に伴い顧客からの問い合わせが増加し、従来の自動音声応答システム(IVR)では対応が難しくなっていました。それにより、顧客の待ち時間が長くなり、オペレーターに対する業務負担も増加する結果となっていました。
この問題を解消するため、住信SBIネット銀行は「Kore.ai」の導入を決定しました。この対話型AIは顧客の音声を認識し、自動で応答することにより、待機時間を短縮し、問い合わせの適切な振り分けを実現します。運用は2024年8月19日からスタートし、今後適用範囲を順次拡大する計画です。
「Kore.ai」の採用ポイント
「Kore.ai」にはいくつかの重要な特長があります。
1.
業務効率化と高度化
- このプラットフォームは24時間365日、顧客からの多様な問い合わせへの自動対応が可能です。高品質な対話が実現されることで、オペレーターが担当していた業務の自動化を進め、業務量と業務負担を大幅に減少させます。
2.
エンタープライズシステムとの連携
- Kore.aiは200以上のエンタープライズシステムとのAPI連携実績があり、幅広い業務における自動化を可能にします。特に、最新の生成AIモデルであるGPT-4oと連携することで、回答精度も確保されています。
3.
導入の簡潔さと実績
- ノーコード、ローコードプラットフォームであるため、専門知識がなくても容易に運用でき、多くの企業での実績も豊富です。住信SBIネット銀行でも、短期間での導入を実現しました。
今後の展開
電通総研は、さまざまなソリューションを通じて顧客接点領域の課題解決に貢献しています。特に2023年10月から提供を開始したカスタマーセンターの自動化に向けたサービスは、住信SBIネット銀行のさらなるサービス向上を支援します。今後もDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、業務効率化を図ることで企業の成長に寄与していく予定です。
最後に
住信SBIネット銀行と電通総研の連携は、金融サービスのデジタル化における新たなスタンダードを築くものと期待されます。「Kore.ai」の導入による顧客サービスの向上は、他の金融機関にも大きな影響を与えることになるでしょう。これからの進展に注目です。