台湾半導体企業の接待と残業扱いに関する調査結果を公開

台湾半導体企業の接待と残業扱いの実態

近年、台湾の半導体産業が国際的に注目されていますが、その中でも「接待」と「残業」に関する企業の実態は、依然として不透明な部分が多く存在しています。ワイズコンサルティンググループは、2025年に向けて「台湾電子・半導体上場企業10社における接待に関する残業認定と補償対応の実態調査」を実施し、興味深い結果を発表しました。

調査の目的と概要

本調査は、台湾の主要な半導体企業であるTSMC、UMC、ホンハイなど、10の上場企業を対象にしています。調査の主な目的は、接待を業務時間として扱うかどうか、またその際の残業手当や代休の取り決めについて整理し、企業間の実態を比較することです。この調査結果は、2025年の7月にPDF形式で発刊される予定です。

接待は業務か私事か？

調査結果によると、接待行為を業務として認めるかどうかは企業によって大きく異なります。実に10社中8社が接待を業務として明示し、1社があいまいに扱い、さらに1社が明確に対象外としています。このことは、企業ごとの労務管理方針の違いを示す重要な要因となっています。

残業手当と代休制度の多様性

接待に関する補償制度にも様々な違いが見られました。手当を支給する企業、代休を与える企業、補償なしの企業と、3つのパターンが存在します。さらに、制度が明文化されていない場合も多く、従業員が実際にどのように扱われているのかは現場の裁量に委ねられることもあります。このような曖昧さが社内トラブルに発展する可能性があることは、企業にとっての大きなリスクです。