フォームローリングで運動後の疲労回復を加速!新潟医療福祉大学の研究成果
新潟医療福祉大学は、激しい運動後の疲労回復に、フォームローリングが効果的であることを解明しました。同大学の研究グループは、運動直後のフォームローリング介入が、筋疲労の間接指標である血中乳酸上昇からの回復効果に及ぼす影響を検証しました。その結果、激運動後に増加した血中乳酸は、その後4分間のフォームローリングを行うことで安静にしているよりも低下することを明らかにしました。
フォームローリングの効果とは?
フォームローリングは、専用のローラーを用いて身体を転がし、筋肉をほぐすセルフケアの方法です。近年、アスリートの間で疲労回復やパフォーマンス向上に効果があるとして注目されています。
今回の研究では、健康な成人18名を対象に、疲労困憊に至る漸増負荷運動試験を実施。その後、4分間のフォームローリング介入を行うグループと、安静に休息を行うグループに分け、血中乳酸濃度の変化を観察しました。
その結果、フォームローリング介入を行ったグループでは、安静状態に比べて血中乳酸濃度が有意に低下することが確認されました。さらに、血中乳酸の低下が大きい人ほど、認知機能の回復も速い傾向が見られました。
フォームローリングは認知機能回復にも期待
研究グループは、フォームローリングによる血中乳酸の低下が、認知機能の回復にも貢献すると考えています。激しい運動後は、身体だけでなく脳も疲労し、集中力や判断力が低下する傾向があります。フォームローリングによって血中乳酸が除去され、脳への負担が軽減することで、認知機能の回復が促進される可能性があります。
フォームローリングは手軽にできる疲労回復法
フォームローリングは、場所を選ばずに短時間で行える手軽な疲労回復法です。自宅でも簡単に実践できるため、アスリートだけでなく、運動後やデスクワークで疲れた方にもおすすめです。
今後の研究展開
研究グループは、今後、フォームローリングの効果をさらに詳しく検証し、アスリートのパフォーマンス向上や日常生活における疲労回復に役立つ具体的な方法を開発していく予定です。
新潟医療福祉大学について
新潟医療福祉大学は、看護・医療・リハビリ・栄養・スポーツ・福祉・医療ITを学ぶ6学部15学科を擁する医療系総合大学です。チーム医療を実践的に学ぶことができ、高い国家試験合格率と就職実績を誇っています。スポーツ系学科も設置しており、「スポーツ」×「医療」「リハビリ」「栄養」など、スポーツと融合した学びを展開しています。
新潟医療福祉大学ホームページ: https://www.nuhw.ac.jp/